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環境ニュース[国内]

パナソニック環境エンジ、フィルターが要らないバラスト水処理設備の販売を開始

地球環境 海洋汚染】 【掲載日】2017.05.25 【情報源】企業/2017.05.22 発表

 パナソニック環境エンジニアリングは、バラスト水処理設備「ATPS-BLUEsys」の販売を始める。同社はパナソニックのグループ企業で、環境浄化設備の施工・保守などを手掛ける。電気分解とかくはん機能によってフィルターを不要にした。国土交通省の指定を3月30日に取得した。日本郵船が所有する旅客船兼自動車渡船「ニューかめりあ」に5月に搭載した。

 バラスト水は船舶のバランスを保つために船底に積み込む海水のことで、荷物を積み下ろしする寄港地で入れたり排出したりする。寄港地の海域が異なることから、取り込んだ海水に混入する生物が本来と異なる生息地で排出される。これに伴う生態系への影響が問題になっているため、船舶バラスト水規制管理条約が9月8日に発効される。

 国際航海する船舶は、条約発行後5年以内に各国の主管庁(日本は国土交通省)の承認を得たバラスト水処理設備の搭載が求められる。パナソニック環境エンジが販売する処理設備は、バラスト水の主配管内に電気分解装置を設置する。海水の電気分解で次亜塩素酸ナトリウムや次亜塩素酸などの殺菌剤を生成し、生物細胞を攻撃して殺菌する。

 加えて、独自のかくはん装置で強力にかき混ぜ、海藻などに付着した生物や細菌も殺菌する。電解副生物や海水に含まれる土砂やごみの分解・除去にも効果がある。フィルターは必要なく、電解ユニットとかくはん装置は、処理量や船舶のスペースに合わせて設置できる。搭載したニューかめりあは福岡市の博多港と〜韓国・釜山港間で運航される。
【パナソニック環境エンジニアリング株式会社】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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