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環境ニュース[国内]

IHI、100kW規模の水中浮遊式海流発電の実証試験完了、実海域で最大30kWの出力に到達

エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2017.09.04 【情報源】企業/2017.08.25 発表

 IHIは、100kW規模の出力がある水中浮遊式海流発電の実証試験を鹿児島県・口之島沖で国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と8月に行い、完了した。実海域で最大30kWの出力が得られた。水中で姿勢を安定させる自律制御システムの性能の確認や、設置・撤去工事の方法など、実用化に向けて各種データを取得した。

 実際に海流を利用した100kW規模の海流発電の実証試験は世界初という。トカラ列島付近の黒潮流域の中に実証機「かいりゅう」を設置して発電性能や制御システムを検証した。試験に先立って7月25日から7日間、船舶で曳航して黒潮に模した水流を発生させて挙動を調べる試験を実施し、定格流速1秒あたり1.5mで100kWの発電出力を確認した。

 その後8月12日から7日間、水深約100mの黒潮海域でかいりゅうの設置・撤去工事の施工・検証を行った。黒潮の中の水深約30〜50mに浮遊させ、自律制御システムで姿勢や深度を制御しながら最大30kWの発電出力を確認し、発電性能や浮体の安定性を検証した。想定通りの性能を発揮することが分かり、実海域でのさまざまなデータを収集した。

 かいりゅうは出力50kWの装置を2基備え、タービンの直径は約11m、浮体の長さと幅は各約20mある。IHIは実証試験で得たデータを今後の研究開発に生かし、2020年以降の水中浮遊式海流発電システムの実用化を目指す。海流は変動が少なくエネルギーが強いため、NEDOは新しい再生可能エネルギー源として期待し、離島などでの利用を推進する。【株式会社IHI/国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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