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環境ニュース[国内]

竹中工務店、冷媒自然循環を利用した放射パーソナル空調を開発、エネルギーを削減

エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2017.12.25 【情報源】企業/2017.12.13 発表

 竹中工務店は、冷媒自然循環システム(VCS)を利用した放射パーソナル空調システムを開発した。従来の空調方式と比べて空調エネルギーを30〜40%削減する。自社が設計・施工して9月に完成した大阪市中央区のオフィスビル「ケイ・オプティコムビル」に導入した。冷媒を運ぶ動力が不要なVCSを放射パーソナル空調と組み合わせた。

 放射パーソナル空調は、放射面の天井か床の表面温度を制御し、体の表面温度との差による放射で人体の熱を取り除き、快適な空間を実現するとともに、個人の好みに応じ、パーソナル気流ユニットで風向と風量をピンポイントで調整する。2009年に開発して十数件の建物に入れた。気流特性と省電力化などの性能を高めた新型を開発した。

 VCSはこれまで氷蓄熱などの低温性を生かしたシステムとして多数実績があり、新たに9〜13℃の中温冷水に対応したシステムを開発し、熱源を含む大幅な省エネを可能にした。導入したシステムは、中温冷水による熱源の効率化や、冷媒の自然循環で熱搬送動力の最小化を図り、放射パーソナル空調で快適な室内環境にすることができる。

 ケイ・オプティコムビルは22階建てで、4万9612.41m2の延べ床面積があるオフィスビルで、物販店舗や飲食店舗が一部入る。このシステムの省エネ性が評価されて「2014年度住宅・建築物省CO2先導事業」の建築物(非住宅)・一般部門に採択された。竹中工務店は今後システムの実測検証を行い、オフィスビルを中心に普及・展開を進める。

【株式会社竹中工務店】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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