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環境ニュース[国内]

旭硝子、殺菌用の水銀ランプ代替で深紫外LED用石英レンズ開発、製造工程を簡略化

健康・化学物質 その他(健康・化学物質)】 【掲載日】2018.01.24 【情報源】企業/2018.01.16 発表

 旭硝子(AGC)は、水や空気の殺菌に使われる水銀ランプの代替となる次世代光源、深紫外(波長が短い紫外線)LED(発光ダイオード)用の石英レンズを開発した。これを使用することで深紫外LEDの製造工程が簡略化でき、設備投資額の低減が可能になる。2018年の7-9月から試作を受け付け、2019年に量産を始める予定にしている。

 殺菌用には現在、水銀ランプが主に利用されている。水銀は人体や環境に悪影響を与えることから「水銀に関する水俣条約」で2020年をめどに制限される。そのため、深紫外LEDが水銀ランプに代わる新たな光源として期待されている。深紫外LEDは環境負荷が低く、非常に強い殺菌作用があると同時に小型、省エネ、長寿命の特長を持つ。

 現行の深紫外LEDは、カバー材とレンズの間の透明接着剤が高価なうえ紫外光によって劣化しやすく、封止時に特別な設備が必要になるほか、カバー材とセラミックスパッケージ間の金-スズはんだが部材の熱膨張差で割れ、外気が侵入してしまうなどの課題がある。AGCはこうした問題の解決に向け、深紫外LED用石英レンズを開発した。

 紫外光透過率が高い石英のカバー材とレンズを一体化して透明接着剤を不要にした。さらに特殊シール材があらかじめ付与してあり、製造工程では大気下で加熱・加圧するだけでセラミックスパッケージと接合でき、大掛かりな設備が必要ない。特殊シール材は異なる種類の部材の熱膨張差に追従し、割れて外気が侵入することもなくなる。

【旭硝子株式会社】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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