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環境ニュース[国内]

東レ、最高水準の熱伝導性を備えるPETフィルムを開発、エネルギー利用効率を向上

エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2018.02.14 【情報源】企業/2018.02.01 発表

 東レは、世界最高水準の熱伝導性を備える二軸延伸PETフィルムを開発した。電池の材料や絶縁材料、回路基板など放熱や熱を伝えることが必要な用途に適用すると、エネルギー利用効率が向上したり、部材を長持ちさせられたりできる。従来の二軸延伸PETフィルムの絶縁性、加工性などの特性は保持している。サンプル提供を始めた。

 二軸延伸PETフィルムはPET樹脂を縦横に延ばして強度と耐熱性を持たせたPETフィルムを指し、工業用で広く普及している。近年、風力発電などの発電機、各種モーター、電子・電力機器のケーブル・回路で、高性能化に伴って発生する熱が増え、対策が課題とされる。電池材料では大容量化で温度上昇の抑制や局所発熱の緩和が求められる。

 熱伝導性が高い放熱シートや金属は絶縁性が低く、PETフィルムを絶縁に使用する部分には熱を伝える対策がない場合が多い。そのため、絶縁性と熱伝導性を両立するPETフィルムを開発した。絶縁性と高い熱伝導性がある微粒子化した無機物(無機粒子)を、新たな粒子表面処理技術でPETに密着させ、これまで難しかった高熱伝導性を実現した。

 熱伝導率は従来品比で約2.5倍になった。強さや耐熱・耐寒性、耐化学薬品性などの特性もある東レの二軸延伸PETフィルム「ルミラー」の熱伝導性を高めることで産業機器の高出力化、安全性向上などが期待でき、幅広く用途を開拓する。技術展「nano tech(ナノテク)2018」(2月14〜16日・東京ビッグサイト)で研究成果を公表する。

【東レ株式会社】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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