欧州環境庁、欧州の循環型経済はまだ未成熟と報告

【環境一般 調査/研究】 【掲載日】2019.10.17 【情報源】EU／2019.10.01 発表

　欧州環境庁（EEA）は、欧州における循環型経済へ移行するイニシアティブを分析した報告書「循環型経済への道筋：現状と可能性の分析」を公表した。欧州の企業は、操業効率化や廃棄物削減を中心に循環型の事業モデルをますます採用するようになっている。モノからサービスへの事業モデルの移行も循環型経済で成長が期待される。各国の政策に関しては、EEAの調査に回答したEEA加盟32か国のうち21か国が循環型経済イニシアティブを支持し、リサイクル、エネルギー回収、廃棄物管理の規制や市場措置、環境配慮型設計、消費、再利用に関しては情報キャンペーンやラベル表示などを行っている。しかし、欧州における循環型経済はまだ未成熟だという。特に、各国の統計など既存の情報システムでは、製品ライフサイクルにおける生産と消費に関するデータなど、重要データの多くが提供されておらず、循環型経済の進捗モニタリングを改善する必要がある。また、循環型経済の政策はバイオエコノミー政策や気候政策と統合させなければならないとする。今回の報告書は循環型経済に関するEEA報告書として4巻目になる。【欧州環境庁】