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環境ニュース[国内]

積水化学と住友化学、サーキュラーエコノミーの取り組みで協力

ごみ・リサイクル リサイクル】 【掲載日】2020.03.13 【情報源】企業/2020.02.27 発表

 積水化学工業株式会社と住友化学株式会社は、 ごみを原料としてポリオレフィンを製造する技術の社会実装に向けて協力関係を構築することに合意した。
 これは、ごみをまるごとエタノールに変換する生産技術の開発に成功した積水化学と、ポリオレフィンの製造に関する技術・ノウハウを有する住友化学が協力することにより、ごみをポリオレフィンにケミカルリサイクルするサーキュラーエコノミーの取り組みを推進するもの。

 日本で排出される可燃性ごみは、年間約6,000万トンであり、そのエネルギー量はカロリー換算で約200兆kcalにも達する。
 これらの量は日本でプラスチック素材を生産するのに用いられる化石資源の量(年間約3,000万トン)およびカロリー換算したエネルギー量(約150兆kcal)に比べて大きいにもかかわらず、その再利用は一部に留まり、多くは焼却・埋立処分されているのが現状である。
 雑多・不均質であり、含まれる成分・組成の変動が大きいというごみの工業原料としての扱いにくさが、その再利用を阻んできた。

 積水化学は、2017年12月、ごみ処理施設に収集されたごみを一切分別することなく一酸化炭素と水素にガス化し、このガスを微生物により、熱・圧力を用いることなくエタノールに変換する生産技術の開発に成功した。
 一方、住友化学は石油化学分野において長年にわたり培ってきた技術・ノウハウを生かして、ごみ由来のエタノールを原料に、エチレンを経てポリオレフィンを製造する技術開発を行う。

 今回両社の協力によって、このエタノールから身近なプラスチックなどの有機化学素材を生み出すことで、ごみを原料としてポリオレフィンを製造するサーキュラーエコノミーを確立し、新たな化石資源の使用量を削減すると同時に、ごみ焼却時に発生するCO2排出量や廃プラスチックを削減することにより、持続可能な社会の構築に貢献する。

【積水化学工業株式会社/住友化学株式会社】

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