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環境ニュース[国内]

神栖町で高濃度のジフェニルアルシン酸を含むコンクリート様の塊発見

健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2005.01.17 【情報源】環境省/2005.01.14 発表

 茨城県神栖町の有機ヒ素汚染源調査現場で発見されたコンクリートのような塊に高濃度のヒ素化合物が含まれていたことが、国立環境研究所と化学物質評価研究機構の分析により平成17年1月14日までに判明した。
 この塊は調査現場の最も汚染濃度が濃い地点の地下約2メートルに埋められていたもの。東西に4メートル以上、南北に2メートルの大きさで厚さは10センチ以上ある。
 分析の結果では、内部に点在する白い結晶のような物質から有機ヒ素化合物ジフェニルアルシン酸(DPAA)が約1万ppmの高濃度で検出されたほか、塊自体からは約600ppm、周辺土壌からは最大で約1,000ppmのジフェニルアルシン酸が検出された。
 なおこの分析結果を受け環境省は塊についての今後の調査方針として、(1)塊周辺を深さ約2.5メートル地点まで掘り下げ、塊の全体像を把握するとともに、周辺土壌についての分析をさらに進める、(2)非破壊検査法により塊内部の状況を確認した上で、内部のコアサンプルを採取して分析する、(3)塊下部の状況を調査するための塊の安全な除去方法について検討する−−の3点を14日に明らかにした。
 また塊周辺の作業と並行して、可能な範囲で、それ以外の地点の掘削作業も続ける予定としている。
 神栖町では15年3月に木崎地区の飲用井戸水から高濃度のジフェニルアルシン酸が検出され、周辺住民に健康被害が発生していることが確認されたほか、その後調査でほかの飲用井戸、農業用井戸でもジフェニルアルシン酸が検出され、周辺のすべての未検査飲用井戸の調査が実施されている。
 ジフェニルアルシン酸は戦後製造されていない化学物質で、神栖町には第二次世界大戦中に旧日本軍中央研究所と航空隊の神之池飛行場が設置されていたことがあるため、これらの施設との関連で汚染がおこったと推測されている。【環境省】

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