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環境ニュース[国内]

ITER建設地、フランスに決定 財政負担問題などで日本譲歩

エネルギー 原子力】 【掲載日】2005.06.29 【情報源】原子力安全・保安院/2005.06.28 発表

 核融合エネルギーの実現可能性の実証を目標とした国際共同プロジェクト「国際熱核融合実験炉(ITER)計画」の建設地を決めるために、2005年6月28日にモスクワで開催された閣僚級会合で、ヨーロッパが提示していたフランスのカダラッシュへの建設が全会一致で決定した。
 ITERは重水素やトリチウム(三重水素)といった軽い元素の混合ガスを1億度以上の超高温のプラズマ(原子核から電子が離れる)状態にし、原子核を衝突させる核融合反応でエネルギーを発生させるトカマク型熱核融合実験装置のこと。候補地としては日本の六ヶ所村とフランスのカダラッシュがあがっていた。
 なお中山文部科学大臣は28日中に談話を発表。
 候補地を提案していた日本が最終段階でフランスに譲歩したことについて、「人類の将来のために1日も早くITER計画を開始すべきこと、計画実施にあたっては6極(EU、日、米、ロ、中、韓)協力の枠組みを壊すべきではないこと、サイト誘致のために日本が今以上に財政負担をすることは困難であることなどの要素を考え、大局的な見地に立って今回の判断を行った」と説明。
 また「ITER遠隔実験研究センターや核融合科学シミュレーションセンターを日本に設置するなど、日本はホスト国である欧州と並ぶ核融合研究開発の国際拠点国として主要な役割を担う予定で、核融合研究開発に関する国益は十分に守ることができる」との見解を示した。【文部科学省】

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