一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境ニュース[国内]

富士通研究所、データセンター空調の省エネ技術開発、高精度な予測で電力削減

エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2016.07.01 【情報源】企業/2016.06.29 発表

 富士通研究所は、データセンターの空調に関する省エネ運用技術を開発した。同研究所は富士通のグループ企業で、技術開発を手掛けている。空調の効果を高精度に予測して電力消費量を削減する。データセンター特有の課題とされる、情報機器の出し入れやラックの配置変更など、状況の変化に柔軟に対応し、状態に応じて予測モデルを構築する。

 データセンター市場の成長に伴ってデータセンターの電力消費量が全電力量の1〜2%を占めるとされ、今度も増加が見込まれる。電力量の30〜50%は空調に使われていることから省エネ運用技術を開発した。従来の空調は各種センサー情報に基づき、一定の設定値を超えると急速冷却するなど過剰に運用されていた。

 さらに設置機器が頻繁に変更されるため、さまざまなデータを基にしたモデルで将来の値を予測する手法では精度が低くなっていた。開発した技術は、状態に合わせてモデルが構築できる方法を使った。新たに機械の稼働率や風量など、空調機設備の状態を組み込んだデータベースを作成し、高精度の予測に成功した。

 100ラック規模の実データを利用したシミュレーションの結果、頻繁な状態変化があってもサーバー給気の温度を最大±2.1℃、平均±0.17℃の精度で予測できた。1000ラック規模の試算では空調電力の約20%が削減できる。富士通のデータセンターで試験を行い、2017年度の稼働とソフトへの実装を予定する。

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

情報提供のお願い(企業・自治体の方へ)

プレスリリース

関連情報

関連リンク