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環境ニュース[国内]

清水建設、ベトナムの枯葉剤汚染土壌を自社洗浄技術で無害化できることを確認

水・土壌環境 その他(水・土壌環境)】 【掲載日】2016.10.21 【情報源】企業/2016.10.17 発表

 清水建設は、ベトナムの枯葉剤(ダイオキシン)で汚染された土壌を自社の洗浄技術で無害化できることを確認した。同国の汚染土壌の大半を占めるとみられる汚染レベルで、ダイオキシンの除去率が95%となり、洗浄した土壌の7割程度が再利用可能な水準の浄化土に再生できる。日本に持ち帰ったダイオキシン汚染土壌の洗浄実験で実証した。

 ベトナムでは、1975年に終結したベトナム戦争で米国軍が枯葉剤を散布し、それによる汚染土壌が残る。ホットスポットがダナン、ビエンホア、フーカット地区など28カ所で確認されている。清水建設は日本での汚染土壌処理の実績を生かし、2014年4月に枯葉剤由来のダイオキシン汚染土壌の調査を始め、2015年5月から洗浄可能性を調べた。

 ベトナム政府機関の要請で2015年11月にダイオキシンのシンポジウムで洗浄技術を公表し、汚染土壌の本格的な洗浄可能性調査の依頼を受けた。ビエンホア地区で回収した汚染土壌を日本に持ち帰って2016年2月から実験した。土壌をふるい分け、粒子の大きさに応じて、水洗い、こすり洗いや泡の表面に汚染物質を付着させる方法などを行った。

 泡の表面に汚染物質を付着させるのは独自の洗浄法で、枯葉剤由来のダイオキシンを付着しやすくする薬剤でダイオキシンの除去率を95%に高めた。無害化には1000℃以上の熱処理があるが、コストが高く排ガスの管理も必要になる。清水建設の方法は排水や排ガスの心配がなく、コストも抑えられる。今後、試験や大規模浄化事業を検討する。【清水建設株式会社】
 
提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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