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環境Q&A

PVCノンフタル可塑剤 

登録日: 2007年03月30日 最終回答日:2007年03月31日 健康・化学物質 ダイオキシン

No.21910 2007-03-30 04:16:23 ヨッシー

PVCノンフタル可塑剤の意味を詳しく教えてください。
中国にて携帯ストラップの製作を行いますが、クライアント
より「PVCノンフタル可塑剤生地」を使用するようにと
指示を受けました。
最近中国でも低公害のPVCが良く使われますが、これに
あたるのでしょうか?
また、海外に指示する際の注意点などあれば教えてください。
PVCノンフタル可塑剤生地⇒英語表記は?

宜しくお願いいたします。 ヨッシー

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No.21918 【A-1】

Re:PVCノンフタル可塑剤

2007-03-31 18:51:26 筑波山麓

「ヨッシー」さんへ。「PVCノンフタル可塑剤生地」とは、可塑剤としてフタル酸エステル類を使用していないPVCという意味ではないでしょうか。

この可塑剤と安全性については下記のサイトでみることができますが(フタル酸エステルで検索すれば多くみつかります)、「ベトナム戦争の負傷兵に対する輸血で肺ショックを起こした原因物質として、ポリ塩化ビニル製の血液バックから溶出した可塑剤のフタル酸エステルが疑われ、肝臓への蓄積性が報告されたことが発端となって社会問題化しました」ようです。
http://www.food.sugiyama-u.ac.jp/lab/shokuan/youki/p29.htm
http://www.eic.or.jp/ecoterm/?act=view&serial=2317
http://www.kasozai.gr.jp/main/main2/index2_s5.htm
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/kyotorbc/dehp2.html
http://www.kasozai.gr.jp/main/main2/index2_s6.htm

私も医薬品の包装材としてのPVCに含まれる可塑剤(DEHP)の溶出量と安全性の関係について研究に携わったことがありますが、その安全性、とくに、体内での挙動に関する知見が少ない、可塑剤(DEHP)の含有量が少なくなると寒冷地でのピンホールの発生が多発する(医薬品が汚染される)などがあり、その安全性とPVCとしての機能性(柔軟性その他)には相反するものがあり、どの程度の含有量、それに比例する溶出量をどう判断するか問題がありました。

このように、PVCの製造には可塑剤が欠かせませんので、「フタル酸エステル類」を含まなくても他の可塑剤は必要であり、添加されていると思われます。したがって、「フタル酸エステル類」を使用していないことに加えて、他の使用されている可塑剤の種類、濃度、安全性その他についても確認が必要でしょう。

回答に対するお礼・補足

筑波山麓 様

ご回答ありがとうございます。
添付頂いたサイトを確認しまして理解できました。

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