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環境Q&A

炭素固定量と二酸化炭素量 

登録日: 2008年02月04日 最終回答日:2008年02月05日 地球環境 地球温暖化

No.26843 2008-02-04 05:46:42 ZWla911 ソラタニ

19年11月に、「工場敷地内の植木の枝葉を増やしてやろう」と活動を推進し、一つの植木(ツバキ)を例にすると、40cmほどの枝が1本の植木から200本ほど伸びた状態です。伸びた枝の重さは17gほどです。炭素固定量は重量の50%程と聞きました。また、1gの炭素固定に要した二酸化炭素の量は3.75gほどと、ある本に掲載されていた数値から割り返して出しました。 このことより、半年間で伸びた枝200本の炭素固定量と二酸化炭素吸収量を算出しました。
17g×200本÷2=1700g(炭素固定量)
1700g×3.75=6375=6.375kgco2(二酸化炭素量)
従来、剪定していた枝を伸ばしてやると、このような効果が得られました。
質問ですが、植物の種類によって異なると思いますが、単純にこのような値・計算で良いのでしょうか? 
工場内で管理している対象の植木が500本ほど有ります。上記の値の500本分の成果があると考えれないでしょうか?剪定は最小限にし2年間この活動を推進する予定です(現在6ヶ月目) 以上 ご意見を頂戴したくお願いします。

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No.26847 【A-1】

Re:炭素固定量と二酸化炭素量

2008-02-04 19:32:26 火鼠 (ZWl8329

 

植物は、主に根から栄養を取っているのではないでしょうか?また、光合成で炭素固定もしてるかもしれませんが、夜の呼吸はどうなってるんでしょう?植物も光のない世界では、炭酸ガス吐いてませんか?ですから、植物の固定炭素量をそのままは、無理ありませんか?

回答に対するお礼・補足

早々にご意見をいただきありがとうございます。ご意見の内容は分かりました。そんなに単純なものでないのですね。マイナス面を計算するとすれば、どれほどの値になるのでしょうか?(炭素固定量1gに対して、成長過程で排出するガスの量)係数的なものがありましたら教えて下さい。

No.26848 【A-2】

Re:炭素固定量と二酸化炭素量

2008-02-04 20:21:14 茨城県 / sumi (ZWl161a

示された条件下での計算としては、大まかですが、これでよいと存じます。なお、小さいことですが、二酸化炭素と炭素の重量比率は3.66でしょう。また、枝の重さをどのように求めたか分かりませんが、乾燥した枝についての計算です。
このような計算の際には、根からの養分吸収や夜(昼)の呼吸による固定二酸化炭素の放出は無視してよいです。

回答に対するお礼・補足

早々に回答をいただきありがとうございます。枝の重さについては、5本サンプルをとって1週間ほど経ったものの平均重量です。十分乾燥はしていませんでした。改めて計測してみます。この活動のまとめとして、この活動を推進し、@炭素固定量が敷地内植木でどうなったか。A半年に一度剪定を掛け、焼却処分していた量がどれだけ減ったのか。B波及効果とし剪定費用の減少。 などを1.5年先を想定しまとめようと考えています。 従来よりは、確実にプラスであると考え継続的に展開を考えています。このような小さな活動ですが、例えば、地域全体の取り組みとなった場合、有効な活動と判断されるでしょうか? 宜しければご意見を頂戴したくお願いします。

No.26852 【A-3】

Re:炭素固定量と二酸化炭素量

2008-02-05 11:55:09 森野力 (ZWl2bf

京都議定書などの「森林吸収」とは異なるものですが、バイオマスとして固定
される炭素量の計算としては妥当です。
 炭素重量 = 植物体の乾燥重量 × 0.5
 二酸化炭素重量 = 炭素重量 × 44/12  (44/12 ≒ 0.3667)

「呼吸量」は全く関係ありません。
バイオマス成長量そのものが、光合成量と呼吸量の差になっています。

ご質問のように、すでに乾燥重量がわかっている場合には、
「植物の種類」も関係ありません。

植物の種類によって異なるのは、生の材積と乾燥重量の比率です。
以下の場合には植物の種類と生育状態によって係数が異なります。
・樹木の幹や枝の大きさ(体積)から、乾燥重量を推定するとき
・幹や枝の直径から体積を推定するとき
・幹の大きさ(胸高直径)から枝、葉、根の量を推定するとき

胸高直径と樹高がわかれば、樹木の各部分の重量を推定することができます。
林学や生態学の教科書で「相対成長式」を読んでください。
剪定がなされている庭木や街路樹では、形が不定なので誤差が多くなります。

「500本分の成果」をどう考えるか?
いわゆる森林吸収としてのカウントには適しません。
2年後に剪定した枝をバイオマス燃料として使用し、その熱量を石油換算し、
節約量を出すのが最も良いと思います。
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回答の作成中に質問者のコメントが入りましたので、補足します。
有効な活動か否かは、成長した幹や枝をどうするかにかかっています。
何年置いても焼却処分すれば何も変わりません。
・燃焼エネルギーを利用して石油使用量を減らす
・パルプ等、資源として利用する
有効利用すれば、半年毎でも2年毎でも同じことです。
剪定コストが減るか増えるかも、条件次第。

回答に対するお礼・補足

詳細に渡り解説していただき誠に有難うございます。「相対成長式」に関しては理解を深める上で見てみたいと考えます。私の文の中に2年と言う期間が記載されていました。 これは2年の間、剪定作業を最小限にし、伸びるだけ伸ばしてやり、現状より枝部分の量を増加さそうと言う内容です。
2年後に伸びた枝を剪定するのではなく、生垣など2年分は大きくしても見栄えも問題ないだろうとのことです。
今まで半年毎に剪定し、従来からの形(大きさ)を維持させて来た。これを2年間止めて、伸ばしてやろうと言った活動です。伸びたものは確実にその植木が存在するまでその状態を保つと言うことです。 
 形を整えるために剪定した際に発生する枝については、有効に活用できるように検討したく考えます。(サーマルリサイクルなど固形燃料などの資源としに活用できないか等) 以上   貴重なご意見ありがとう御座いました。 

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