一般財団法人環境イノベーション情報機構

環境Q&A

埋立てゴミの二酸化炭素排出係数について 

登録日: 2008年08月25日 最終回答日:2008年08月26日 地球環境 地球温暖化

No.29150 2008-08-25 07:06:34 ZWlb919 しし丸

『埋立てゴミの二酸化炭素排出係数について』


はじめまして、中小企業にて環境ISO事務局業務をしております。
知識、経験ともにまだまだ未熟ものですので、お知恵を貸してください。

当社でも本年度より使用するエネルギー、排出物等をCO2排出量に換算しての削減活動計画を導入したところで、
社内の活動計画で使用する為の排出係数一覧表の作成に四苦八苦しております。

さて本題ですが、埋立てゴミのCO2排出係数というものはあるのでしょうか?

生物分解により発生するメタンガスを、分子量換算で無理やり二酸化炭素発生量とする方法をとっているのですが、
実数としてCO2が発生していないものなのであればそもそもCO2換算すること事態が本末転倒なのでは?
とも思ったりもします。

CH4とCO2を分けて管理すれば問題ないのでしょうけれども、当社の『CO2換算一本で扱おう』という方針自体が無理なのでしょうか・・・

質問ばかりで恐縮ですが以上をまとめますと、
1.埋立て処理によってCO2は発生するのでしょうか?(わずかでも)
2.発生しない場合、CH4をCO2に分子量を用いて重量換算すること自体に無理があるのでしょうか?
3.根拠のあるCO2換算係数があれば教えてください。


以上、宜しくお願いいたします。

総件数 2 件  page 1/1   

No.29155 【A-1】

Re:埋立てゴミの二酸化炭素排出係数について

2008-08-26 00:09:39 ごろり (ZWl6014

まず、「埋立て処理によってCO2は発生するのでしょうか」という問いについてですが、答は「発生します、でも普通計上しません」です。

埋立方式によって異なりますが、準好気性埋立の場合でメタン2割・二酸化炭素8割、嫌気性埋立の場合でメタン6割・二酸化炭素4割前後らしいです。
しかしながら、温暖化対策法に基づく温室効果ガス排出量の報告制度や、国が気候変動枠組条約に基づいて条約事務局に提出している排出量インベントリなどでは、廃棄物の埋立地での分解による二酸化炭素は排出量に計上せず、メタンガスのみを計上するのが通例です。
これは、国際的なルール(IPCCガイドライン)では、廃棄物の埋立処分場からの二酸化炭素(バイオマス起源)は温室効果ガス排出と見なされていないことによっています。
(食品残さなどの有機物が分解して出てくる二酸化炭素は、もともと光合成・食物連鎖によって大気中から取り込まれたもので循環のサイクルが短いので、長期間の影響を云々する場ではカウントする必要がない、ということなのだと思います。この辺自信がないので、間違っていたらどなたか訂正していただければ・・・)

回答が長くなってしまったので、分割します。

No.29156 【A-2】

Re:埋立てゴミの二酸化炭素排出係数について

2008-08-26 00:10:28 ごろり (ZWl6014

続けて、メタンのCO2換算についてですが。
メタンは二酸化炭素より強い温室効果を持つ気体です。温室効果ガスは色々ありますが、種類によって、1トン当たりの温室効果に違いがあります。このため、二酸化炭素以外のガスについては、1トン当たりの温室効果が二酸化炭素であれば何トン分の温室効果に相当するかを示した地球温暖化係数(http://www.eic.or.jp/ecoterm/?act=view&serial=335)を乗ずることによって、二酸化炭素相当分のトン数で表すことが多いです。このようにして計算したトン数を、「二酸化炭素換算で○○トン」と表現します。国の産業構造によって、メタンの排出量が多い国、圧倒的にCO2排出量が多い国と色々ありますが、このやり方で各種の温室効果ガスの二酸化炭素換算量を出すことで、合算して排出量の多寡や目標達成度を比較できる、という訳です。

それで、具体的な換算方法はというと、メタン排出量(tCH4)にメタンの地球温暖化係数である21を乗じることになります。(厳密にいうと評価期間によって温暖化係数は変わるのですが、前述の国際的なルールや国内法令では現在21を使っています。)

参考:温室効果ガス排出量算定・報告マニュアル

http://www.env.go.jp/earth/ghg-santeikohyo/manual/index.html

上記リンク先のマニュアル中、第II編、II-108頁から、埋立処分に関する温室効果ガス排出量の計算方法が掲載されています。
また、第III編、III-17頁に、メタン排出量の二酸化炭素換算量への計算方法が掲載されています。

以上、ご参考になれば幸いです。

回答に対するお礼・補足

大変わかりやすく、ご丁寧な回答を有難うございます。
とても参考になりましたので早速社内での運用に役立てたいと思います。

今後も機会がありましたら、どうぞ宜しくお願いいたします。

総件数 2 件  page 1/1