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環境Q&A

海外植林 

登録日: 2003年09月22日 最終回答日:2003年10月10日 環境学習 こどもの環境学習

No.3514 2003-09-22 11:16:07

良く新聞やテレビコマーシャルで 当社は、海外に植林をして環境保全に貢献していますとか 製紙会社が、海外で植林してそれを伐って製紙の原料にしていますとかいうのを見ますが、何故、国内では無くて 海外なのでしょうか?日本の山は もう植林をする場所が無いのでしょうか?

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No.3654 【A-4】

Re:海外植林

2003-10-10 11:23:24 かまつか

製紙原料に限って言えば、国内で製紙原料を生産するコストが、海外から輸入するよりも安いという理由に尽きると思います。
そして、これは国産材の生産・利用に関する問題にも関わっていると思います。

製紙会社の原料調達目的の植林と環境保全とための植林は完全にわけて考えた方がいいのではないかと思います。環境保全をうたっているかいしゃもありますが、それはオプションで、あくまで原料のための植林だからです。

回答に対するお礼・補足

皆さん 大変ありがとうございました。
かまつかさんの前半の説明は、逆じゃないんでしょうか?

No.3572 【A-3】

Re:海外植林

2003-09-30 11:18:59 東京都 / 君山銀針


子ども向けには
http://www.eic.or.jp/QA/bbs02.php3?serial=3293
で紹介した林野庁の
絵で見る森林・林業白書「行ってみよう 世界の森」
http://www.rinya.maff.go.jp/seisaku/h15kodomo/h15top.htm
絵で見る森林・林業白書 森林が元気になれば
http://www.rinya.maff.go.jp/seisaku/kodomohakusyo/top.html

こども森林館 森林Q&A
http://www.rinya.maff.go.jp/new/faq.htm
が参考になると思います。

もとになっている森林・林業白書は
http://www.rinya.maff.go.jp/seisaku/sesakusyoukai/14hakusyo/mokuji.htm
にあります。

・日本の森林は国土の2/3を占め、面積は、30年前から比べても減少していません
 (ただし面積は確保されていますが間伐などの手入れがされていなくて元気がない)
・世界全体では毎年約1,260万ヘクタール(日本の国土の1/3)の森林が減少しています
・日本は国内で使う木材の8割は輸入している

ということを考えれば、海外植林も必要だと思います。

ただ本当は日本の森林
(面積は確保されていますが間伐などの手入れがされていなくて元気がない)
がきちんと使われ、育てられて循環していくことが必要だと思います。
「日本国内の森をもっと考えよう」という意味ではご指摘はもっともです。

No.3555 【A-2】

Re:海外植林

2003-09-26 23:42:56 森野力

ひげさんの説明は詳しくて、たしかに子供には難しいかも。
簡単に言うと、おっしゃるとおり「日本の山にはもう植林をする場所が無い」のです。
その理由は、
1.もともと、森林を残していた。
2.戦中、戦後にできたハゲ山の植林に力をそそいだ。
3.だから、植樹祭を行う場所がなくて困っている。
ただし、これは国内の需要の80%以上を輸入しているためです。日本の森林の年間成長量を目一杯収穫・利用しても需要の半分くらいにしかなりません。
 外国で植林しているのは、主に製紙会社関連です。
1.人工林の方が均質な原料(チップ)が大量に得られる。
2.天然林を伐採すると文句を言う市民団体が多く、人工林だとほめられる(?)
3.その結果、日本の森林には木材が貯まる一方で、植える場所ができない。
 というと、言いすぎですか。

No.3523 【A-1】

Re:海外植林

2003-09-23 22:45:51 大阪府 / ひげ

勿論日本にも植林が必要な場所が有りますが、それは災害や土壌などの原因でそれ程大規模な植林を必要とする物では有りません。官民で里山再生の為の植林を行ったり、NPOによる里山荒廃林分管理、海洋生物育成の為流入河川上流部分の山脈に雑木の植林を行う、と言った地道な活動も小規模ながら続けられています。

日本国内の植林に付いては
@:戦後の国土再生政策の終焉。
戦後荒廃した国土再生の為、建設木材生産確保、治山・治水を第一義とした植林が行われましたが、現在スギ・ヒノキの植林面積は1000万ヘクタールを超え、当初の目的は達成しているのと、下記に揚げる理由で更新植林以外の新植林面積は激減しています。

A:国内林業の衰退。
安価な外材大量輸入、後継者不足等により新規植栽の収益採算性に対する不信感等によって植林地権所有者の林業離れ、植林の意欲喪失が起こっています。

B:社会的要因。
旧来の木材生産確保から、最近では持続可能な森林経営を目的に、国土保全・水源涵養・生物多様性・景観演出・果ては温暖化防止まで目的意識が変革されて、森林政策が新規植林よりも間伐促進・自然林保護へ変化して来ています。

海外では2000年末で日本企業の産業植林は9カ国以上、30プロジェクト、292000ヘクタールに及びます、現地の植生や生物生態を調査し民間人同士の交流を深め適正な樹種植林を行う団体が存在する一方、大規模な植林を行う一部企業では現地生態系を無視し、植栽樹木の殆どが異常に成長の早い、ユーカリとアカシア等がその殆どを占めています。
http://www.eic.or.jp/forum/details.php3?serial=405&sort=1&pos=0&category=17
最後に、海外の植林については健全な計画に基いて行われれば素晴らしい物ですが、反面TV・紙面・ネット検索に現れる企業PRの裏には非常に複雑怪奇な問題が存在する事を知っておく必要が有ると思います。

回答に対するお礼・補足

ありがとうございます。でも 子供には一寸難しいですね。

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