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環境Q&A

BODの定量下限値およひその出し方について 

登録日: 2014年04月14日 最終回答日:2014年05月02日 水・土壌環境 水質汚濁

No.39683 2014-04-14 10:57:52 ZWlee5b

当方の会社は、計量証明ではありませんが、社内研究でBODを分析しております。

今までは、社内なこともあり、定量下限値というものを設定せずにおりました。
しかし、ここにきて、0.1mg/lまでBODが測れるかという疑問がわいてきたため、こちらに質問しました。

@BODの定量下限値は、いくらですか?
JIS0102には書いておりませんでした。

Aその下限値はどのようにして決めたのでしょうか。
計算の仕方も、お教えくださいますと幸いです。


私自身、JISを読むと、「希釈なしで溶存酸素消費率40%以上にならないものについては、その値から算出する」と書いてあり、これだと、0.1mg/lの定量下限値でも、おかしくないと思いました。

でも、その他に、隔膜電極の性能(校正誤差など)、測定の変動係数などが影響するのかなと思いました。

定量下限値はどのようにだすべきなのでしょうか?



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No.39688 【A-1】

Re:BODの定量下限値およひその出し方について

2014-04-15 19:11:08 reoreo (ZWle845

>@BODの定量下限値は、いくらですか?
>JIS0102には書いておりませんでした。

本当に書いてありませんか?
JIS K0102 21に書いていないということですよね。
溶存酸素の測定方法は、どのような方法で測定されていますか?
答えはそこにあるのではないでしょうか。

回答に対するお礼・補足

ご回答ありがとうございます。

JISK0102には書いてありませんでした。
希釈水は0.2mg/l以内でないといけないなどとは書いてました。
しかし、下限値というと書いてありませんでした。

また、測定方法ですが、隔膜電極法を採用しております。
そちらの定量範囲は0.5mg/l以上と書いてありました。

DOの下限(または定量範囲)がBODの下限値になるのですか?



No.39689 【A-2】

怪答

2014-04-16 01:26:58 火鼠 (ZWl8329

BODですよね
フラン瓶の容量はいくつでしょうか?
使用するフラン瓶の大きさで、定量下限って変わりませんか?
定量下限を決めないで、測定をする??
それっておかしくありませんか?測定とは、まず測る範囲を決めてから、必要な精度で測るものではないのでしょうか?
体重を、0.1mgで測っても意味が無い。
下水のBODなら、100mlのフラン瓶で1000倍希釈でもいいけど、河川水のBODなら、300mlか500mlのフラン瓶かな〜?
BODの場合、溶存酸素って限界のあるものに頼っているのでかなり難しいのではないでしょうか?

回答に対するお礼・補足

ご回答ありがとうございます。

DOは隔膜電極ではかり、測定対象は、下水の原水ほど汚れてはいませんが、河川ほどきれいでもありません。(正確にはご容赦ください)

フラン瓶は、100mlです。



No.39692 【A-3】

Re:BODの定量下限値およひその出し方について

2014-04-16 14:11:43 reoreo (ZWle845

A-1の続きです。

ご自分で考えてもらいつつ、答え(とはいえないかもしれませんが)に
たどり着けるよう書き込むつもりでしたが、「JIS 0102」に書いていない
という表現にどうしても抵抗があり、そちらばかり触れる形になってしまいました。
個人的には、BODの測定方法というのはJIS K0102 21及び32.○というのが
本来だと思っています。
したがってJIS K0102 21に書いてはありませんが、JIS K0102 32には「一応」
書いてあります。

しかし、これをもってBODの定量下限値として良いのかというと別な問題でしょうけども
実際には、0.5あるいは1mg/Lとしている分析機関がほとんどではないかと思います。
これらの根拠については、私は詳しくお話することができませんので
過去に似たような投稿がありますので参照してください。(←これを書きたかったのです。)

回答に対するお礼・補足

度重なるご回答ありがとうございます。

JISK0102.32のDOには、確かにおっしゃるように一応書いてあります。
ただ、DOの測定範囲はあくまでも0.5mg/l以上であって、それがDO1ーDO2の差=BODとなる場合に、そのまま適応してよいのか、疑問があります。

DOは、あくまでも、測れるか計れないかの境界線がが0.5mg/lである。
BODは、例えば、DO1ーDO2=(8.7ー7.5)=1.2mg/lとなるわけですから、DOの下限値とは違うのではないかという点が、わかりかねます。

他の回答もみましたが、よくわからなかったです。

回答者さまには、貴重なお時間を頂いてご回答下さり、誠にありがとうございました。
また、何かわかりましたら、お教えくださると幸いです。

No.39701 【A-4】

Re:BODの定量下限値およひその出し方について

2014-04-21 15:31:29 てぃーだ環感 (ZWld90

 1.JISになければ、他のマニュアル類(上水試験方法、下水試験方法、河川水質試験方法など)に記載されているかもしれません。

 2.これまでに、このQ&Aで、定量下限についての質問回答が多数、寄せられています。
 「定量下限」、「検出限界」、「誤差」、「不確かさ」、「標準偏差」、「3σ」等で検索してみてください。

 3.BODは、水中の微生物が、水中の有機物(汚れ)を酸化・分解する際に消費した酸素の量を測定しています。
 そこで、私の個人的な考えですが、次の様な事を推測してみました。
 ・仮に、1L(リットル)の水に、1,000固体の微生物と、1,000mgの有機物が存在するとして、これを、10個の100mLフラン瓶に分取した場合を想定してみました。
 均一に分取できていれば、それぞれのフラン瓶に、100個の微生物と100mgの有機物が均等に入っていることになりますが、実際には、偏りが生じてしまいます。
 90個の微生物が入っているフラン瓶があるかもしれません。
 また、110mgの有機物が入っているフラン瓶があるかもしれません。
 すなわち、試料をフラン瓶に移した時から測定誤差が発生しているということです。
 そして、通常は、5日後に測定するのが一般的ですが、これも、正確に24時間×5日=120時間後に測定するのは難しいですよね。
 5日目の午前中だったり、午後や夕方に測定することで、数値が変わるのではないでしょうか。
 100mLのフラン瓶も、正確に100.00mLではないですよね。
 このようなことから、私見ですが、0.1mg/Lまで計ることに意味があるのか疑問に思います。
 ※定量下限値は、一度、求めれば良いというものではなく、測定の都度、変わるものだということも忘れずにいてください。

回答に対するお礼・補足

0.1mg/lまで計ることに意味があるのか、は確かに私も感じるところです。

その試験に必要な精度まで計れていたら、何ら問題ないと、私も思います。

また、定量下限が測定の都度変わると言うことも、改めてお教えいただきました。
ありがとうございました。


No.39717 【A-5】

Re:BODの定量下限値およひその出し方について

2014-05-02 21:27:08 mashi-nana (ZWlba51

「希釈なしで溶存酸素消費率40%以上にならないものについては、その値から算出する」
・・・・
書いてはありますが、「希釈なしで溶存酸素消費率40%以上にならない」の値は、便宜上のもので、公定法に則ったBODの値として意味のある値かといえば疑いがあります。
公定法では、BODとして有意な値は、5日間後の溶存酸素消費率40%〜70%であることが要件となっていますので、5日間後の溶存酸素濃度が20℃飽和酸素濃度8.8mg/Lの40%〜70%のフラン瓶から算出した値だけなのです。
たとえ希釈なしであろうとも、溶存酸素消費率がそれ以上もしくは以下のフラン瓶からの算出値は、公定法のBOD試験結果として本来は採用すべきではありません。数値が無いと困るから記載したとしても、受け取る側はあくまで参考程度の値として取り扱うべきです。ただ、参考程度といっても一桁未満の5日間BOD値に何の意味があるのでしょう。もし、必要なのであれば、COD-Cr値やTOC値を併せて記載すべきものなのではないでしょうか。これらのことを理解していれば、定量下限値は自明のはずですが・・・。
お暇があれば、此れを機会に「5日間BOD試験法の成り立ち」や「希釈なしで溶存酸素消費率40%以上にならないものについては、その値から算出する」を挿入しなければならなかった?経緯について学習されたらいかがでしょう。

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