一般財団法人環境イノベーション情報機構

環境Q&A

金属元素測定用の混合標準液について 

登録日: 2020年05月24日 最終回答日:2020年06月19日 水・土壌環境 水質汚濁

No.41613 2020-05-24 23:23:50 ZWlfc19 yuuki

ICP-AES,ICP-MSなどの装置で試料中の金属元素を測定しております。
その際、検量線で用いる標準液についてご質問がございます。

メーカーなどで様々な混合標準液(様々な金属イオンが混入している標準液)が売っていますが、
混合標準液で一緒に存在するといけない元素などあるのでしょうか?(イオン化干渉で誤差を生じるなど)

知見としては”水質基準に関する省令の規定に基づき厚生労働大臣が定める方法(平成15年厚生労働省告示第261号)”の中に一斉分析できる元素などの表示がございます。
しかし、混在していてはいけない元素などの知見や論文が見当たりません。
そのことより各自で検証すれば、単一元素の標準液を組み合わせて色々な組み合わせの混合標準液を使用してもよろしいのでしょうか。

よろしくお願いいたします。

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No.41621 【A-1】

Re:金属元素測定用の混合標準液について

2020-05-28 23:18:56 いずみ (ZWlfc52

>単一元素の標準液を組み合わせて色々な組み合わせの混合標準液を使用してもよろしいのでしょうか。

私は良いと思ってます。せっかく多元素を同時に測定できるのですから、それを上手く利用しましょう。

ただ、yuuki様が懸念されるとおり、一緒に存在するといけない元素はあります。

たとえば、NaとSiの組合せはダメです。Siの標準液はケイ酸ナトリウムから調製されているので、Siの標準液の中には一定量のNaが入っています。同じ理由でNaとWの組合せもダメです。

また、KとCr、KとPの組合せもダメな場合があります。
Crの標準液がニクロム酸カリウム、Pの標準液がりん酸水素カリウムから調製されていることがあるからです。

つまり、標準液がどんな物質から調製されているのかを確認することが注意点の1つ目です。


AgとSb、AgとSn、AgとAuの組合せには注意が必要です。
Sb,Sn,Auの標準液は塩酸酸性であり、その濃度も高濃度です。いきなり1000ppm同士の標準液を混合してしまうと塩化銀の沈殿が生成してしまいますから、一度10ppmぐらいに希釈してから混合します。(同じように塩化物の沈殿を生成するHgも同様です。)

注意点の2つ目は、標準液に添加されている酸の種類、濃度に注意を払い、沈殿を生成してしまう組合せになっていないか確認することです。塩酸と反応して沈殿する金属もあれば、硝酸と反応して沈殿する金属もありますし、酸濃度が薄いと不安定になる金属もあります。


CrとPbの組合せがダメな場合もありますね。
Crの標準液がニクロム酸カリウムから調製されていると、濃度によってはニクロム酸と鉛が反応してニクロム酸鉛の沈殿が生成してしまいます。最近は金属クロムから調製されたCrの標準液があるので、そちらを使用します。


TiとBaの組合せも注意が必要ですね。
Tiの標準液はそこそこ高濃度な硫酸溶液ですから、硫酸バリウムが沈殿するかもしれません。

考え出すとキリがありません。

回答に対するお礼・補足

いずみ 様

ご回答のほど、有難うございます。
”標準液がどんな物質から調製されているのかを確認すること"は非常に
ためになりました。
使用している標準液の成分表を確認して、混合調整したいと思います。


No.41626 【A-2】

Re:金属元素測定用の混合標準液について

2020-06-04 04:42:38 たそがれ (ZWla61d

よい回答がついていますので別の視点から回答します。
一般的に出回っているJCSS標準液は基本的に不純物元素については何もうたっていません。それらを混合して使用する場合は一度、単品で検量線を作成し元素ごとに検証する必要があります。尚、F社のICP分析用の標準液は「不純物元素情報付き」となってなっています。
また、干渉について質問されていますが、ICP-OESのイオン化干渉を考えると通常の金属標準にイオン化しやすいアルカリ金属を高いオーダーで混合しないほうが良いと考えます。ICP-MSなら当たり前ですが、スペクトル干渉を起こすものは避ける必要があります。例えばCd測定でMoが混合されているとどの質量を選んでもMoOと重なってしまいます。これらはヘリウムコリジョン程度では簡単に排除できませんので十分気をつける必要があります。  
それこそあげればきりがないことになります。

No.41637 【A-3】

Re:金属元素測定用の混合標準液について

2020-06-19 21:56:08 火鼠 (ZWlf20

>最近、計量証明自体疑義があるのですが?標準液を混ぜる?液性は?
何だか知らんが、すべての論理を、具体化しなければいけない責任が生まれれるはず。それがISOでは?まず、日本の規格および管理者は、返答がない。外国の規格なら、まずダメ。なぜ?勝手に混ぜる。標準とは、その状態で安定でいられるから標準なのに他者が入ったらどうなるの?そんなの安定性試験しないとね。

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