環境Q&A

No.793 【A-1】

Re:環境問題と災害問題との関連性について

2002-05-29 16:00:51 茨城県 ／ COONY （

　確かな情報ではなく、私が単に個人的に思いついたものですので、既にお考えになっているもの以下かも知れません。幅広く全体的に考えるのはなかなか難しいテーマだとも思います。

　まず最初に、「環境問題」とは、主として人間が生存・生活していくための空間や事物などが、好ましくない方向に変化していく問題と捉えます。そして「災害問題」とはもちろん、人間の日常生活に、時には生命の維持にまで大きな支障を来すような問題と捉えます。

（１）経過時間の違い
　「環境問題」はある程度の長い時間がかかって発現してきたもので、「災害問題」は比較的短時間のうちに起こるものという捉え方ができる場合もあるでしょう。人間が受ける不利益も、時間軸で見ると、基本的にこの経過時間に比例する傾向があると思います。
　例えば、現在知られているような大気汚染は「環境問題」で、火山の大爆発による噴煙が地球の平均気温を下げるような規模で広がるようなものが「災害問題」。一方、この例では、人為起源と自然起源という分け方も可能でしょう（大気汚染には自然起源のものもありますが）。

（２）因果関係
（２−１）「災害問題」が「環境問題」の原因
　まず「環境問題」として捉えられるものが原因となって、「災害問題」に行き着くものがあるでしょう。
　例えば、何らかの目的があったとして、山の斜面の樹木を大々的に伐採したとします。すると、景観の悪化、生息している動植物の抹殺、少しばかりの温室効果ガス（二酸化炭素）の吸収源の減少といったような「環境問題」の発生が考えられますが、樹木がなくなったことによって山の斜面が露出し、大雨などのために土砂崩れを起こして、麓の人家などを脅かす「災害問題」にまで行き着きます。

（２−２）「環境問題」が「災害問題」の原因
　逆に、まず「災害問題」が発生し、それが引き金になって「環境問題」が起こるものもあるでしょう。
　例えば、阪神淡路大震災では、地震被害に加えて、ゴミ処理が大きな大きな問題となったという記憶があります。

　以上、個人的な思いつきから少しばかり分類して記述してみましたが、これ以外のものもあるでしょうし、上記のような方法とは違った分類、あるいは分類といった観点以外での考え方もあるかも知れません。