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沈水植物 環境用語

作成日 | 2003.09.10  更新日 | 2009.10.14

沈水植物

チンスイショクブツ   【英】Submerged Plant  

解説

水生植物のうち、植物体全体が水中にあり、水底に根を張っているもの。バイカモ、ホザキフサモ、クロモ、エビモなどの他に、シャジクモのような藻類も含まれる。

気孔をもたず、水中の表皮細胞が直接ガス交換や栄養塩類の吸収を行なう。葉の表面に、蝋や脂肪酸を多く含む「クチクラ層」が発達しないため、空気中では水分を保持できずにほとんど枯死する。水面上で開花し実をつける種が多いが、水中で開花、受精する種や、植物体の切れはしが生長する種もある。冬期は越冬芽(越冬用の小さな株)が水底に沈み、翌春に発芽して新しい個体となる。水面に葉を浮かべ水底に根を張る「浮葉植物」より水深が深い場所に生育できる。

水質の富栄養化は生長を促すこともあるが、植物プランクトンが大量発生すると水中の光の量が不足し、光合成作用が衰えるとともに、プランクトンの死骸を分解するために酸素が使われて酸素欠乏を引き起こす。宅地開発や森林伐採などで泥水が流入して水が濁ると、沈水植物は急速に消滅する。

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