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環境ニュース[国内]

神栖市の地下水監視調査 2つの汚染モニタリング孔周辺の47井戸はジフェニルアルシン酸不検出

健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2007.05.17 【情報源】環境省/2007.05.14 発表

 茨城県神栖市の2つのモニタリング孔で新たに有機ヒ素化合物・ジフェニルアルシン酸が検出された件に関連し、周辺の飲用井戸47件を調査していた環境省、茨城県、神栖市は平成19年5月14日に、「全ての井戸でジフェニルアルシン酸は検出されなかった」とする調査結果を公表した。
 神栖市では15年3月に原因不明の神経症状の患者が地域的に固まって発生。その原因が地下水のジフェニルアルシン酸汚染であることが把握されたことから、環境省、茨城県、神栖市の3者がA・B2つの汚染井戸周辺外縁で地下水監視調査を実施している。
 今回の調査は、19年4月12日までに、B井戸周辺地区南西部分のモニタリング孔「M−30」、「M−31」の2か所から、1リットルあたり0.002から0.007ミリグラムのジフェニルアルシン酸が新たに検出されたことに対応したもの。この2つのモニタリング孔から200〜800メートル圏内にある全ての飲用井戸を調べた。
 なお結果は不検出だったが、調査対象になった井戸に対する飲用自粛要請は今後も継続される。周辺地域に新たなモニタリング孔を設置した上で地下水汚染範囲の監視が行われる予定だ。
 ジフェニルアルシン酸は戦後製造されていない化学物質で、神栖市には第二次世界大戦中に旧日本軍関係施設が設置されていたことがあるため、当初、これらの施設との関連で汚染がおこったと推測されていた。
 ただしその後の調査で、汚染井戸周辺の地中に高濃度ヒ素を含むコンクリート様の塊が発見され、この塊の中に「平成5年6月」と記された空き缶が含まれていたことなどから、「5年以降にジフェニルアルシン酸そのものがコンクリートのようなものに混ぜられて投入された可能性が高い」という汚染原因推定結果が、17年6月開催の「国内における毒ガス弾等に関する総合調査検討会」で報告されている。 【環境省】

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