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環境ニュース[海外]

国連環境計画、栄養塩類の管理は食糧安全保障にとって課題であると同時に解決策でもあるとの報告書を発表

水・土壌環境 その他(水・土壌環境)】 【掲載日】2010.12.16 【情報源】国連/2010.12.03 発表

 国連環境計画(UNEP)は、世界人口の増加につれて高まる食糧需要に対しては、持続可能な生産と肥料の使用を適切に管理することで、食糧安全保障や水質保全等に悪影響を及ぼさずに対応することができる、との報告書を発表した。これは『持続可能な栄養塩類管理のための基盤構築』と題する報告書で、栄養塩類管理グローバル・パートナーシップ(GPNM)と政策立案者や科学者、企業、国連機関らの協働作業によりまとめられた。報告書は、世界人口の半数に対する食糧安全保障は肥料に依存しているが、肥料の大半は大気や地下水、土壌、河川などに流出し、環境中の栄養塩類過剰を引き起こしていると指摘する。過剰な栄養塩類の問題は今後加速するものとみられるが、国際的な政策や実践に栄養塩類の管理を組み込めば、解決は可能であるという。たとえばデルタ地帯には大量の栄養塩類が流れ込んでいるが、それを効果的に管理することで、農業や漁業による食糧を確保し、環境を保護することは可能である。また肥料を効率的に使用し、土壌ではなく植物自体に施肥をする、高品質の種子を使用するなどにより、肥料使用量(窒素換算)を年間1500万トン減らしつつ、2025年までに38%の増加が見込まれる穀物需要を満たすことは可能だという。栄養塩類対策は新しい施策や技術による必要はなく、既存のものを生産拡大や環境保護に向けて改良すればよい、としている。【国連環境計画(UNEP)】

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