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環境ニュース[国内]

伊藤園、茶の栽培による茶園土壌の炭素貯留量を測定、1haあたりで約367tのCO2

環境一般 調査/研究】 【掲載日】2013.11.22 【情報源】企業/2013.11.19 発表

 伊藤園は、茶の栽培による茶園土壌の炭素貯留量を測定した。1haあたりで約367tのCO2になることを確認した。茶の木によるCO2の固定だけでなく、堆肥や有機物の投入で土壌でも炭素貯留が期待できると考え、自社が展開する茶産地育成事業の新産地から複数の生産中の茶園を対象に調べた。引き続き他の産地でも調査する。
 栽培年数が異なる茶園土壌で作業通路(畝間)と、茎や葉を含む木の真下(樹冠下)に分け、表面土から深さ30cmまでの土壌を採取し、土を乾燥させて小石などを取り除いて重さや炭素率を測定した。幼木期(若い茶園)の茶園土壌は炭素の増加が見られなかったものの、成木期(6〜8年から)は土壌炭素の貯留が増えていた。
 成木期の茶園土壌は、幼木期と比較して土壌炭素含有量の平均値が約2.5倍多く、30年間の栽培管理で新たに10aあたり約10tの炭素が貯留された。1tの炭素は3.67tのCO2にあたり、1haで約367tのCO2となる。今回算出したのは黒ボク土茶園土壌(黒い土)だが、土壌の種類や栽培の違いで変わる可能性もあり、他でも測定する。
 茶の木の植物としてのCO2吸収・固定の数値については既に2008年に公表している。一般的に10aあたり約1850株が植えられ、1haの茶園で約92tのCO2を吸収・固定するとされた。伊藤園は今後、茶園造成から茶生産までのCO2吸収・固定に加えて排出に関しても明確にし、茶産地育成で環境に配慮したビジネスモデルを目指す。【(株)伊藤園】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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