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環境ニュース[国内]

三菱重工、オゾン層を破壊しない新冷媒を採用した次世代型ターボ冷凍機を開発

地球環境 オゾン層】 【掲載日】2015.06.16 【情報源】企業/2015.06.10 発表

 三菱重工業は、環境負荷が極めて低くオゾン層を破壊しない新しい冷媒「HFO-1233zd(E)」を採用した次世代型ターボ冷凍機「ETI-Zシリーズ」を開発した。同冷媒を使用した小容量クラスのターボ冷凍機は世界で初めてという。9月から順次販売を始める。駆動に伴うエネルギー損失を減らして効率を高め、省エネ性能も向上させた。
 ターボ冷凍機はターボ式圧縮機(遠心圧縮機)を使用した水冷却装置だ。ETI-Zシリーズは、2008年に投入した「ETIシリーズ」のコンセプトになっている高性能とコンパクト性を継承しながら冷凍機本体にインバーターを搭載した。能力は80〜700冷凍トンとなる。冷凍トンは0℃の水1tを24時間かけて0℃の氷にする冷凍能力を指す。
 新冷媒のHFO-1233zd(E)は、温暖化係数(GWP)がCO2と同じ1と小さく、オゾン層破壊係数は0でオゾン層破壊につながることがなく温室効果も小さい。4月に施行されたフロン排出抑制法の適用対象外となり、排出・漏えいの抑制や廃棄後の回収・破壊などの面で規制を受けない。ただ、現行の冷媒と比べて冷媒ガスの体積が約5倍ある。
 同じ能力を発揮させるには圧縮機や熱交換器が大きくなるが、ETI−Zシリーズは最新の翼形状の適用、モーターの高速回転化、高性能伝熱管の採用と配置最適化などで小型化した。圧縮機を高速モーター直結型にしたことなどでエネルギー損失を減らし、200冷凍トンクラスは最高水準の省エネ性能となる。今後ラインアップを拡大する。【三菱重工業(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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