一般財団法人環境イノベーション情報機構
モントリオール議定書締約国、HFC規制へと前進
【地球環境 オゾン層】 【掲載日】2015.11.19 【情報源】国連/2015.11.06 発表
モントリオール議定書第27回締約国会合(MOP27)か開催され、締約国は、ハイドロフルオロカーボン(HFC)規制に関する2016年の議定書改正に向け、コンタクトグループで検討することが合意された。会合では、HFC管理の実現可能性及び手法、実施の柔軟性、多国間基金の執行委員会への助言、能力開発活動や高気温国への適用除外の必要などについて議論が行われた。さらに議論が必要な他の課題については、作業部会等で引き続き議論していく。HFCは、オゾン層破壊物質の代替物質として冷媒等に利用され、毎年7%排出量が増加。HFCの温室効果は二酸化炭素の1万倍といわれ、このままでは2050年までに年間8.8ギガトンの二酸化炭素に相当する量が排出されると予想される。しかしローレンス・バークレー国立研究所の報告書によると、HFCの段階的削減により、同じく2050年までに1千億トンの二酸化炭素に相当する量が削減でき、0.5度以上の温暖化を回避できるという。会合のホストとなったアラブ首長国連邦のラーシド・アフマド・ビン・ファハド環境・水大臣は、気候変動の影響を低減させるため、管理手法への迅速な号意と同議定書の強化が重要だとした。【国連環境計画】