一般財団法人環境イノベーション情報機構
世界資源研究所、植物性食品の比率を増やすことで環境への負荷を半減できると報告
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2016.05.18 【情報源】/2016.04.20 発表
世界資源研究所(WRI)は、アメリカ国民は動物性食品の摂取を減らし植物性食品の比率を増やすことで、環境への負荷を半減することができると報告した。こうした切り替えで、人口増による食料不足も緩和できるという。食肉や乳製品の消費が増加することで、土地、水資源、気候に過剰な負荷がかかることが懸念されている。特に食用牛は環境への負荷が大きく、豆と比べて蛋白質1グラム当たり20倍の土地を使用し、20倍の温室効果ガスを排出しているという。また、人口増によって食料不足に陥る懸念もあり、現在、供給可能な食料と2050年の食料需要予測には70%の開きがある。WRIによると、植物性食品の比率を増やすことでこの開きを30%縮めることができるという。牛肉の代わりに鶏肉や魚介類を食べるというような小さな食生活の変化でも、農業資源の利用や温室効果ガス排出を大幅に削減できる。WRIは、植物性食品の摂取を増やすよう呼びかけることに加え、消費者の行動を変化させるための戦略を策定しており、食品業界と共に実行に移していくとしている。