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環境ニュース[国内]

三菱日立パワーシステムズ、太陽熱発電システム集光・集熱設備の実証試験を開始

エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2016.08.12 【情報源】企業/2016.08.04 発表

 三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は、太陽熱発電システムの集光・集熱設備を自社の横浜工場(横浜市中区)に設置し、実証試験を始めた。同社は三菱重工業と日立製作所の火力発電システム事業を統合して事業展開している。これまでより高温の蒸気を使った高効率化や高温蓄熱システムの最適制御を検証し、低コストで安定した電源を供給する発電システムを開発する。

 環境省から「2016年度CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」の委託を受け、2016年度末まで行う。集光型太陽熱発電(CSP)と呼ばれる方式で、太陽熱を集光装置で集めて高温の蒸気をつくり、蒸気タービン発電機で発電する。太陽光発電と比べて日射量に伴う発電出力の変動が小さく、熱を貯蔵して曇りや夜間でも安定して発電できる。

 一方、太陽光発電よりシステムが複雑で設備のコストが高い課題がある。MHPSの集光・集熱は、分割した鏡を平面に配置して傾きを変化させながら集光する低温型の蒸発器と、タワー型の過熱器を組み合わせた独自のハイブリッド型システムで、従来のCSPシステムと比べてコストが抑えられる。集熱量の7割を低コストの低温型蒸発器で集める。

 横浜工場に造った試験設備は約1万m2の敷地があり、発電機を設置すると出力300kW相当の発電が可能になる。ハイブリッド型システムは、低温型蒸発器で水を温めて300℃近い蒸気をつくり、それをタワー上部の過熱器に送り、さらに集光して550℃に過熱する。この技術を検証するとともに高温蓄熱システムも試験し、夜間発電の実効性を調べる。

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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