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環境ニュース[国内]

YKK、環境負荷を抑えるファスナーの無水染色技術を開発、「グッドデザイン賞」受賞

エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2016.12.06 【情報源】企業/2016.11.30 発表

 YKKは、環境負荷を抑えるファスナーの無水染色技術「ECO-DYE」を開発した。従来と同じ水準の品質や外見の商品が、ほぼ水を使うことなく製造できる。持続可能な社会への貢献を目指し、水を使用しない染色技術「超臨界流体染色」を実用化し、複数の部材で構成するファスナーに応用した。「2016年度グッドデザイン賞」を受賞した。

 染色には大量の水が必要なうえ化学物質を含む汚水を排出し、環境汚染を引き起こす可能性もあるとされる。そのため、水の使用がほとんどなく、廃水もほとんど出さないファスナー染色技術を開発した。水を使わないことを徹底的に追求した染色工程設計を意識した。染色に加え準備、洗浄、分離・回収の各工程も水を使用することは、ほぼない。

 超臨界流体は水とは全く異なる特性を持つことから、専用の染料、装置、部品をゼロから開発した。無水染色技術は、超臨界流体の温度と圧力を変えると物性が変化する特性を有効利用し、染色時には色が付き、洗浄時は染めた色が落ちることなく、余分な染料を洗い流せるようにした。工程ごとに適した温度と圧力条件を見いだして実現させた。

 かみ合うエレメントがコイル状のコイルファスナーだと、従来と比べて水の使用量が50〜90%削減できる。受賞は、環境負荷の低減のほか、品質、エネルギー消費、作業環境など染色工程での課題の解決や、染色に適さない水質や水環境が厳しい地域でも生産体制が整備できるなど、新たな設備投資やビジネスの可能性を秘める点も評価された。【YKK株式会社】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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