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環境ニュース[国内]

日本製紙、CNF強化樹脂の実用化に向けて実証生産設備を新設、サンプルを提供

エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2016.12.19 【情報源】企業/2016.12.15 発表

 日本製紙は、環境配慮型の先端材料とされるセルロースナノファイバー(CNF)を使ったCNF強化樹脂の実用化に向け、実証生産設備を富士工場(静岡県富士市)に新設する。自動車、建材、家電など幅広い業種にサンプルを提供する。CNF強化樹脂はポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロンなどの樹脂にCNFを混ぜて練り合わせることで得られる。

 実証生産設備は2017年6月の稼働を予定し、年間10t以上のCNF強化樹脂の生産が可能になる。CNFは木を構成する繊維をナノ(100万分の1mm)レベルに細かくしたバイオマス素材で、環境負荷が抑えられる。軽さや変形のしにくさなどの特性があり、樹脂に混ぜて樹脂を軽量・高強度化できる一方、均一に分散させることが技術的に困難な課題がある。

 日本製紙は今回、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のCNF強化樹脂開発関連プロジェクトに参画して得られた知見を活用し、CNF強化樹脂を大量生産する製造技術の実用化と用途開発を進めることにした。プロジェクトでは、CNFを均一に分散させる技術などによって高品質で安価なCNF強化樹脂を作る手法を開発している。

 研究開発体制を再編し、CNFの拠点を2017年後半に富士工場に移転する。CNF強化樹脂は関東、中部で自動車用途の利用を見込んでいることから、立地条件に優れる富士工場で研究・実証生産を行って早期に実用化する。石巻工場(宮城県石巻市)、ケミカル事業本部江津事業所(島根県江津市)にも用途に応じたCNF量産設備を設けている。【日本製紙株式会社】
提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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