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環境ニュース[海外]

世界気象機関、「風送ダスト年報」2020年版を発表

大気環境 大気汚染】 【掲載日】2020.07.15 【情報源】研究機関/2020.06.26 発表

 世界気象機関(WMO)は、砂塵嵐警戒評価システム(SDS-WAS)がまとめた「風送ダスト年報」2020年版を発表した。「年報」によると、2019年の鉱物ダストの全球地表面濃度の空間分布は、2018年にほぼ等しかった。高濃度の砂塵がアフリカ中央部のチャド、アラビア半島、中央アジア、イラン高原、中国北西部、南半球ではオーストラリア中央部とアフリカ南部西海岸で観測され、これらの地点からプルームとなって周辺地域(大西洋熱帯域北部、南アメリカ、地中海、アラビア海、ベンガル湾、中国東部・中央部、朝鮮半島、日本)へと広がった。影響を受けた地域の地表面濃度は、例外はあるが平年より高く、特にエジプト、リビア北東部、紅海、アラビア半島南部、中国北西部はホットスポットとなった。
 折しも2020年6月17日、カリブ海にサハラから記録的レベルの大プルームが到達し、以来、カリブ海からメキシコのユカタン半島北部・西部までの広い地域を覆った。記録的なエアロゾルの光学的厚さ(AOT)、エアロゾル散乱比(濃度)が観測され、特にマルティニーク、グアドループ、プエルトリコの大気質は「危険」レベルとなった。
 砂塵嵐は日光をさえぎり、雨水を汚染し、視程障害と重大な健康被害をもたらす。毎年約20億トンの砂塵が大気中に巻き上げられ、プルームとなって吹き渡る。渇水と不十分な土地管理が大きな要因という。【世界気象機関

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