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環境ニュース[国内]

日立製作所、小型・省エネルギーを両立するEV向け薄型インバーター技術を開発、配線を簡素化した新構造により生産効率向上、ライフサイクルでのCO2排出量削減に貢献

エネルギー 燃料電池】 【掲載日】2022.07.07 【情報源】企業/2022.05.24 発表

 株式会社日立製作所と日立Astemo株式会社は、電気自動車(EV)向けの電力変換器(インバーター)として、省エネルギーと小型化を両立した薄型インバーターの基本技術を開発した。本技術は、電力供給を制御するパワー半導体をプリント配線基板と一体化して集積することで電力配線を簡素化し、パワー半導体がスイッチ動作する際に発生するエネルギー損失を、従来比で30%低減するとともに、約50%の小型化を実現した。また、新構造によりパワー半導体や電力配線の溶接工程を不要とするなど、部品数や組み立てに必要な工程を削減し、インバーターの生産工程を含めたライフサイクルでのCO2排出量削減が可能。
 今後、両社は本技術の実用化に向けた取り組みを加速し、さらに日立においては、EVだけでなくEV急速充電システムや送電システムなど、広範な用途向けに薄型インバーター技術を提供することで、カーボンニュートラル社会の実現に貢献していく。
 日立と日立Astemoはこれまで世界の消費者の様々な用途に合わせてインバーターを提供してきたが、今回、従来と全く異なる構造の薄型インバーターの基本技術を開発した。

 日立と日立Astemoは今回、インバーター回路部品を組み込んだプリント配線基板上にパワー半導体を一体化して集積することで、発熱の問題を回避可能な基本技術を開発した。本技術では、インバーター内部の電力配線を簡素化してインダクタンスを低減できるため、パワー半導体がスイッチ動作する際に発生するエネルギー損失を従来比で30%低減し発熱を抑えるとともに、インバーターのサイズを従来比で約50%小型化することに成功した。

 同技術では、パワー半導体や回路部品を、コンパクトで軽量な薄型のプリント配線基板上に実装し、バスバーを省略することに成功。これにより、生産プロセスを大幅に簡略化し、部品数や組み立ての工程を削減した。本技術により、生産工程でのエネルギー消費を低減し、インバーターのライフサイクルでのCO2排出量の削減に貢献する。
【株式会社日立製作所】

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