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環境ニュース[国内]

大林組、「ノンモルタル工法」を開発

エコビジネス 環境マネジメント】 【掲載日】2022.10.18 【情報源】企業/2022.09.20 発表

 株式会社大林組は、株式会社エコスティックと共同で、圧送整流プラグとハイブリッド配管の使用により、コンクリート打設時の先送りモルタルが不要になる「ノンモルタル工法」を開発した。

 従来、ポンプ車で圧送を行うコンクリート打設は、配管が詰まることを防ぐために、モルタルを先行材として使うことが一般的となる。しかし、使用した先送りモルタルは、全てが産業廃棄物として処分されるため、廃棄されるモルタルは国内建設現場全体で年間60万m3(同社試算)になる。また、原料であるセメントの生産時CO2排出量は、年間23万t(同社試算)に上る。さらに、先送りモルタルの準備と廃棄には非常に手間がかかることも大きな課題となっていた。

 今般、大林組とエコスティックは、圧送整流プラグとハイブリッド配管を使用し、先送りモルタルを使わずコンクリート打設ができる「ノンモルタル工法」を開発した。生コンクリートは水・セメント・砂・砂利などが含まれる混合体であり、先送りモルタルなしで圧送を行うと、小さくて軽い砂利のみが早く進み、先頭部分で生コンクリートが脱水して流動性が失われ、配管が詰まる。そのため、圧送整流プラグを圧送する生コンクリートの先頭部に設置することで、プラグの強い配管抵抗により疑似的に配管内を満水状態にし、水・セメント・砂・砂利の流れが制御され、配管が詰まることを防ぐ。圧送整流プラグには強い遮断力があり、先行水を大量に入れても後から圧送されるコンクリートに混入することはなく、加えて、内面が平滑化されたハイブリッド配管を使用することにより、接続部の伸縮やブームの揺れを防げるため、配管内が詰まらず高品質なコンクリートを打設できる。

 大林組とエコスティックは、「ノンモルタル工法」を建設現場へ積極的に導入し、脱炭素社会の実現と建設業の生産性向上に貢献する、としている。エコスティックは、ハイブリッド配管とハイブリッド配管を装備した特殊ポンプ車「ジェシカ」の販売、サポートを行う。
【株式会社大林組】

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