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環境ニュース[国内]

旧日本軍毒ガス弾についての全国調査結果を公表

健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2003.12.01 【情報源】環境省/2003.11.28 発表

 環境省は昭和48年の旧日本軍毒ガス弾の全国調査についての追跡調査を行い、平成15年11月28日までにその結果をとりまとめた。
 この調査は茨城県神栖町内の井戸水の中から高濃度の有機ヒ素化合物ジフェニルアルシン酸が検出され、周辺住民に手足のしびれなどの健康被害が発生している件をきっかけとして実施されたもの。
 神栖町のジフェニルアルシン酸汚染では健康被害救済事業対象者が92名にのぼる大規模な被害が明らかになってきているが、被害地域周辺に第二次世界大戦中設置されていた、旧日本軍中央研究所や航空隊神之池飛行場が汚染源と推測されている。
 なお今回の全国調査では、旧軍毒ガス弾の生産・保有については全国34か所、廃棄・遺棄については44か所の地域の情報が報告されたほか、発見・被災・処理について823件の報告が寄せられた。
 環境省ではこれらの情報を陸域114事案、水域29事案(うち陸域と水域にまたがる5事案)の計138事案に整理し、毒ガスの存在の信憑性や地域特定の確実性などにより4段階のランク分けを行ない、(1)茨城県神栖町、(2)千葉県習志野市の旧陸軍習志野学校周辺、(3)神奈川県寒川町の旧相模海軍工廠周辺、(4)神奈川県平塚市の旧相模海軍工廠周辺−−の4事例については特に毒ガス弾の存在している可能性が高く、地域特定の確実性も高いと指摘した。
 同省では今後ランクごとに適切な対策を自治体と連携しながら講じていきたい考えで、早急に取組方針を決定したいとしている。【環境省】

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