一般財団法人環境イノベーション情報機構
ASCOBANS締約国、回遊性の小型海洋哺乳類の保全を目指す重要措置を採択
【自然環境 その他(自然環境)】 【掲載日】2024.09.30 【情報源】国際機関/2024.09.13 発表
バルト海、北東大西洋、アイルランド海、北海の小型鯨類の保全に関する協定(ASCOBANS)の締約国は、2024年9月10〜12日にデンマークで開催された第10回締約国会合で、同海域に生息する回遊性の小型海洋哺乳類(イルカ、ネズミイルカ等)に関して一連の重要な保全措置に合意した。小型鯨類は上・中位捕食者として、海洋生態系の健全性とバランスの維持で重要な役割を果たしているが、漁具(特に刺網での混獲)、水中騒音、産業活動や汚染による生息地劣化など様々な重大な脅威に直面している。
本会合の主な成果は以下の通り。
・絶滅に危機に瀕しているバルト海のネズミイルカの保護に関し、混獲削減、新たな海洋保護区の指定等に重点を置く回復策の完全実施を再確認
・オウギハクジラ保護の緊急措置の導入(モニタリング向上、データ収集、騒音緩和等)
・鯨類に配慮した海洋空間計画のための新たな指針の採択
・レクリエーション活動による影響の緩和策の導入
・再エネ発電設備建設(特に杭打ち)による水中騒音の悪影響に対処する改訂決議の採択
【ボン条約(移動性野生動物種の保全に関する条約)】