台所用品のケミカル-ケア(2)
ケミカル‐ケアな正しい食べ方、調理の仕方
食卓を彩る色とりどりの野菜たちは、家族の健康の源。最近では有機JASマークなどの表示で、より健康にやさしい野菜を選べるようになりました。それでも、完全に農薬を使ってない野菜だけを手に入れることは、簡単ではないですよね。
農薬なしでは収穫の難しい品種もありますし、気象条件や、耕地面積などにより、農薬は使わざるを得ない場合も多いのです。農薬は作物を強くし、病害虫から守ってくれる頼もしい薬でもあるのです。また、近年、日本では世界各国から様々な野菜を輸入しており、それぞれの原産国である程度の農薬が使われている可能性は否定できません。
日本では、農薬取締法で農薬メーカーに対しては人に対して安全性の高い農薬の供給を定め、農薬使用基準で農作物生産者に基準値を越えない量の農薬使用を義務付けています。さらに、海外で生産された農作物も含め、国内で流通する農作物については、国及び自治体などの検査機関が食品衛生法に基づき、残留基準値以下の農薬残留であることを確認しています。こうした二重、三重の安全性をチェックする仕組みができていますので、現在、通常の食生活を送っていれば残留農薬は特に危険ではないと思われます。
ちなみに、平成16年度の厚生労働省の集計では、全国で延べ2,439,341件の農作物の残留農薬を検査し、残留基準値を超えたものは65件0.01%でした。
それでももっと安心して野菜や果物を食べたい方は。。。。家庭でのちょっとした水洗いや皮むき、調理で、充分に口に入る農薬を減らすことができます。
まず、残留農薬を落とす洗い方の基本は、「水洗い」、「皮をむく」。流水で洗い、皮をむいてしまえば、ほとんどの農薬は除去できると言われています。さらに、「揚げる」「炒める」「ゆでる」など、熱をかける調理で、残留農薬は油や煮汁に移動すると考えられています。
日本で流通している野菜や果物については、そのまま食べても健康への影響は考えられないレベルの残留農薬と言われていますので、あまり神経質にならずに普通に洗っておいしく調理。野菜と仲良く付き合って、自慢の料理のウデをふるってみてはいかがでしょうか。
【コラム】『有機栽培』『オーガニック野菜』『特別栽培農作物』ちがいわかる?