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商業捕鯨モラトリアム 環境用語

作成日 | 2003.09.10  更新日 | 2019.06.27

商業捕鯨モラトリアム

ショウギョウホゲイモラトリアム   【英】Moratorium of Commercial Whaling  

解説

商業捕鯨を一時停止すること。国連人間環境会議(1972)で10年間のモラトリアムが決定された。しかし、同年、国際捕鯨委員会(IWC)は、科学的根拠がないとしてモラトリアム実施を否決。その後、反捕鯨の立場でIWCに新規加入する国が増加し、鯨類資源に関する情報に不確実性があるという理由から、IWCは1982年商業捕鯨モラトリアムを採択した。その結果、商業捕鯨は一時停止。

モラトリアム決定には、「遅くとも1990年までに鯨類資源の包括的評価を行い、商業捕鯨モラトリアムの規定の修正及び他の捕獲頭数の設定につき検討する」旨の付帯条件がつけられた。そのため、適正な資源管理を目指すIWC科学委員会は捕獲頭数を算定する「改訂管理方式」を1992年に完成させた。しかし、1994年、南極海60度以南をサンクチュアリーとする決議がIWC年次会合で採択され、商業捕鯨再開には至っていない。

商業捕鯨再開を目指す日本は、2018年9月のIWC総会で、日本が提案したモラトリアムの限定的解除案が大差で否決(賛成27、反対41、棄権2)されたため、IWCから脱退して2019年7月から商業捕鯨を再開することを決定した。(2019年5月改訂)

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