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デカルト的自然観 環境用語

作成日 | 2003.09.12  更新日 | 2012.05.30

デカルト的自然観

デカルトテキジゼンカン  

解説

デカルト的自然観とは、自然を単なる機械・事物(もの)とみなすこと。

デカルト(フランス、1596-1650)は、人間と自然を分離する二元論を唱え、倫理を人間と自然との関係に適用することは不適切であることを提示した。

デカルトによると、「動物は無感覚で、非理性的な機械」であり、また、「動物は時計のように動くが、痛みを感じることができない」、「動物には精神がないので、危害を加えられてもそのことを感じることができない」とみなす。

人間は魂や精神を持つ存在であるのに対して、動物(自然)はそれらを持たない存在であり、物質的運動の因果関係から説明しうる機械にすぎない。したがって、自然は人間の欲望を満たすための手段とみなされ、徹底的に収奪され、破壊されることになった。

また、デカルトはこのように自然を客体化することは科学技術の進歩に不可欠な要素であると確信していたといわれており、キリスト教的自然観と相俟って近代の支配的な自然観となった。

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