一般財団法人環境イノベーション情報機構
作成日 | 2012.05.16 更新日 | 2019.06.30
EXTEND2010
エクステンド2010 【英】Extended Tasks on Endocrine Disruption
解説
環境省が2010年7月に公表した「化学物質の内分泌かく乱作用に関する今後の対応」のサブタイトルとして表記され、通常はその略称として用いられる。
シーア・コルボーン他による著書「奪われし未来」において化学物質の内分泌かく乱作用が指摘されたことをきっかけとして、化学物質による野生生物や人の生殖機能等への影響について社会の関心が高まった。環境省は1998年に「環境ホルモン戦略計画」(SPEED'98)を策定して調査研究を開始し、2005年にはこれを改定した「ExTEND 2005」の下で内分泌かく乱作用に関する検討を推進してきた。一方で、近年、米国やEUにおいて化学物質の内分泌かく乱作用の評価を順次進める計画が動き出し、OECD(経済協力開発機構)でも加盟国の協力の下で内分泌かく乱化学物質の評価に関する検討が始まった。
こうした国際的な動向を踏まえ、これらに積極的に協力し、本研究成果の最大限の活用を目的として、2010年に対応方針の改定を図った。この新方針「EXTEND2010」では、ExTEND2005の枠組みに必要な改善を加え、(1)評価手法の確立と評価の実施を加速すること、(2)生態系への影響を優先しつつも、人の健康に及ぼすリスクも視野に入れること、(3)国際的な協力、を柱としている。
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関連Webサイト
- 「化学物質の内分泌かく乱作用に関する今後の対応-EXTEND2010-」の公表について(環境省報道発表資料):http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=12689