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ダイベストメント 環境用語

作成日 | 2018.04.17  更新日 | 2018.04.24

ダイベストメント

ダイベストメント   【英】divestment  [同義]投資の脱炭素化 

解説

気候変動問題との関連で注目されているダイベストメント(Divestment)とは、化石燃料産業や石炭産業から、すでに投資している金融資産を引き揚げることによって投資の脱炭素化を図ることである。本来ダイベストメントとは、投資(Investment)の対義語で、すでに投資している金融資産を引き揚げることを意味する。その形式には、持株・自社事業売却に加え、融資引き揚げや停止も含まれる。

気候変動対策として二酸化炭素の排出規制などが順次強化されることにより、石炭等の化石燃料の埋蔵量の多くが使用できなくなる可能性が指摘され、化石燃料の関連資産を回収不能な「座礁資産」とする考え方が広がっている。化石燃料採掘会社が資産計上した確認埋蔵量や、化石燃料を利用する発電施設や投資額などは「座礁資産」となる可能性がある。2017年8月末時点で、世界の700を超える機関が何らかのダイベストメント方針を表明し、その運用総資産は5兆ドル近くに上る。たとえばカリフォルニア州職員退職年金基金(CalPERS)などの年金基金や、アクサ、アリアンツなどの大手保険会社の運用機関も含まれている。これらの投資家は、倫理的観点のみから石炭関連企業を忌避するのではなく、ビジネス上の戦略として財務リスクを軽減するためにダイベストメントを行っている。(2018年3月作成)

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