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テレカップリング 環境用語

作成日 | 2021.07.14  更新日 | 2021.07.16

テレカップリング

テレカップリング   【英】Telecoupling  

解説

距離を超えた社会経済的および環境的な相互作用のこと。生産から供給、消費に至るサプライチェーンのグローバル化、貿易量の拡大などにより、ある地域における経済活動(消費活動)が、遠隔地の土地利用や自然環境に与える影響が無視できない規模になっていることから注目されている概念。

IPBES地球規模評価報告書(2019)では、自然がもたらすもの(NCP)が世界的に劣化していることを踏まえ、社会を変革して地球の持続可能性を実現するための介入点(レバレッジポイント)の一つに「外部性とテレカップリングの内部化」を挙げている。これは現在の生態系評価の多くが、ある地域や国内における生態系サービスにより供給される利益等や人間活動が生態系サービスに及ぼす影響を対象に行われ、その領域内の活動が遠隔地の生態系サービスに与える負荷等の影響を見落としがちであることから、外部性(外部不経済)と並べてテレカップリングの重要性を指摘することで、商品の生産や流通が引き起こす環境や社会への悪影響をコストとして計上することを求めているものと考えられる。(2021年4月作成)

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