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グレー水素 環境用語

作成日 | 2009.02.20  更新日 | 2022.09.14

グレー水素

グレースイソ   【英】grey hydrogen  

解説

水素は、常温で無色の気体であるが、化石燃料や水の電気分解等様々な原料から製造することができるため色を用いて区分されている。グレー水素は、天然ガス、褐炭等の化石燃料を燃焼させてガスにし、そのガスを水蒸気や二酸化炭素等と反応させて生成させる。このため製造過程で二酸化炭素を発生させる。この製造方法は、工業分野で広く利用されており、家庭用燃料電池エネファーム)も、都市ガスから「改質」により水素をとりだして利用している。なお、石炭や褐炭を使用して製造された水素のことを特に、ブラック水素、またはブラウン水素と呼ぶことがある。

世界の水素需要量は2020年に9千万トンで、そのほとんどが化石燃料から製造されるグレー水素であり、その結果、9億トンのCO2を発生させているといわれる。

グレー水素は、褐炭などの安価な原料を使って製造することにより、水素利用の課題の一つである低コスト化によって、普及拡大や供給安定に役立つと見られている。しかし、カーボンニュートラルを進めるためには、グレー水素を、製造過程で発生するCO2CCU・CCS技術と組み合わせることで削減した「ブルー水素」やグリーン水素とする必要がある。(2022年9月作成)

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