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公海自由の原則 環境用語

作成日 | 2003.12.12  更新日 | 2009.10.15

公海自由の原則

コウカイジユウノゲンソク  

解説

各国の領海以外の公海はどの国の主権にも属さず、かつ、どの国の国民も自由に利用できるという原則。利用の自由としては特に、航行の自由、漁業の自由、海底電線等敷設の自由、上空飛行の自由が保障される。この原則は公海は広大であって誰にも損害を与えずに利用でき、また一国が占有することも難しいことから、海洋は誰のものでもなく、かつ、すべての人の共有物(res communis)とみなすローマ法の考えに基づく基本原則として、国際慣行として定着した。

しかし、近年の科学技術の発展に伴い、海洋汚染や海洋資源の過剰利用などを招く原因とみなされ、国際海洋法条約(1982採択、1994発効)では、海洋は人類の共有財産とみなし、将来に渡る人類生存の基本的条件としての海洋環境の保護・保全を、利用自由の権利としてよりも、責任と義務として課す国際法体系を構築し、基本原則そのものが変質していると目されている。

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