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エルニーニョ 環境用語

作成日 | 2003.09.10  更新日 | 2025.07.17

エルニーニョ

エルニーニョ   【英】El Nino  [同義]エル・ニーニョ  エルニーニョ現象 

解説

太平洋赤道域の中央部(日付変更線付近)から南米のペルー沿岸にかけての広い海域で、平均海面水温が平年より高くなり、その状態が1年以上続く現象。気象庁では、エルニーニョ監視海域の海面水温の基準値(その年の前年までの30年間の各月の平均値)との差の5ヶ月移動平均値(その月および前後2か月を含めた5か月の平均をとった値)が6か月以上にわたり0.5℃以上高い状態になるのをエルニーニョ現象(スペイン語で「神の子」を意味する言葉で、海面水温が高くなる現象がクリスマスの頃に顕著なことから、ペルーの漁師たちが名付けた)、逆に0.5℃以下の状態となった場合をラニーニャ現象と定義している。なお、海面の水温上昇が平年を1.5から2℃以上上回る場合には、スーパーエルニーニョという。

エルニーニョが発生すると、太平洋全域の海水温分布が変化し、これが気圧配置に影響を及ぼし、ヨーロッパ南部での夏の多雨による河川の氾濫やアフリカでの小雨による干ばつなど、世界各地でさまざまな気候影響が現れる。日本ではエルニーニョの発生時に冷夏や暖冬になりやすく、また夏と冬に多雨となる傾向がみられる。一方、スーパーエルニーニョが発生すると、世界の多くの地域で異常気象になるとともに、日本でも猛暑となる。温暖化によって海水温が全体的に上昇し、海洋のエネルギーが増加したことが、スーパーエルニーニョの原因になっているとの見方もある。(2025年5月改訂)

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