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焼畑農業 環境用語

作成日 | 2003.09.12  更新日 | 2009.10.15

焼畑農業

ヤキハタノウギョウ   【英】Slash-and Burned Fields / Fire Burned Fields  

解説

森林や原野を刈り払い、倒した樹木や草本などを燃やしてから、灰を肥料として陸稲、イモ類、雑穀類などを栽培する農業の手法。

数年間にわたり作付けした後、肥料分がなくなると畑を放棄して別の場所に移動する。放棄された耕作地は、他の土地を焼き畑・耕作している間に植生が回復し、再び焼畑として利用できるようになる。しかし、植生の回復には10-20年以上を必要とするので、継続して焼き畑農業を行うためには、いくつかの土地を上手にローテーションして使う工夫が必要とされる。循環的に資源を利用する、古くから続く伝統的な農業形態。

アジアの各地をはじめ途上国では、現在も伝統的な焼き畑農業が行われているところが多いが、近年は伝統的な焼き畑農業のためではなくプランテーションのような大規模な農地造成のために行われることが多くなってきた。

日本では、水田稲作以前(縄文末期)から行われてきた農業形態であり、近世以前には約24万ヘクタールを超え、1950年ごろでも5-6万ヘクタールに及んでいたとされる。アワ・ヒエ・ソバ・ダイズ・アズキをはじめ、イモ類・麦類・カブ類・トウモロコシ・ナタネ・エゴマなど多種の作物が栽培されていたが、現在ではほとんど見られなくなった。

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