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アカマツ林 環境用語

作成日 | 2003.09.10  更新日 | 2009.10.14

アカマツ林

アカマツリン   【英】Japanese Red Pine forest  

解説

マツ科の常緑針葉樹であるアカマツが優占する森林。日本では、東北から屋久島にかけて分布し、特に西日本に多い。アカマツは生長に十分な光を必要とするため、立地条件のよい場所ではほかの樹種との競争に勝てない。このため、アカマツの自然林は、ほかの樹種が生育できない痩せ地や、過湿な湿地周辺、海岸、湖岸、河岸の砂礫地、乾燥した尾根、火山噴出物堆積地、超塩基性岩地などにしかみられない。

森林伐採・火入れなどが繰り返された痩せ地ではアカマツが二次林を形成するため、西日本ではアカマツの二次林が広く分布し、いわゆる里地・里山の重要な構成要素となっている。これらの二次林や建材などを目的として植えられた人工林は古くから人為的に管理されてきたが、近年は放棄され荒廃していることが多く各種の問題を生じている。

また、アカマツ林のマツ枯れ現象が各地で問題となっている。その原因はマツノマダラカミキリを介して樹に侵入するマツノザイセンチュウという線虫によるものと1970年代に明らかにされたが、一方で、大気汚染酸性雨、土壌や立地条件の悪化などの影響が大きいとする説もある。マツ枯れは南西日本の多くのアカマツ林にダメージを与えてきたが、近年は東北地方などのアカマツ林にも広がりつつある。

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