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イベント情報中国依存から次世代型バイオ燃料の本命へ向けたジャトロファ利用の最新技術動向

中国依存から次世代型バイオ燃料の本命へ向けたジャトロファ利用の最新技術動向

【カテゴリ】 エネルギー バイオマス

【開催日】2011.03.23

【開催地】東京都


【募集期間】| 2011.02.01〜2011.03.22
【会 場】全国家電会館 <東京都文京区湯島3-6-1>  【東京・文京区本郷】

【日 時】3月23日(水)10:00〜17:00

【聴講料】1名につき49,560円



●演 題 第1講 ジャトロファ油を原料とするバイオディーゼル燃料の製造・利用技術最新動向

●時 間10:00〜11:30 

●講 師 公立大学法人滋賀県立大学 工学部 機械システム工学科
     教授 山根 浩二

●内 容
本セミナーでは、毒性を有するため非食用であるジャトロファ油を原料としたバイオディーゼル燃料に関して、その製造方法・燃料性状や毒性・ディーゼル機関での燃焼特性などに関する最新動向について概説する。
ジャトロファ油は、高遊離脂肪酸を含有するため通常のアルカリ触媒法では燃料製造が困難なこと、燃料の酸化安定性が良く、低温流動性もパーム油よりも良好なこと、原油中に存在する毒性物質であるホルボールエステルがメチルエステル変換後やディーゼルエンジン内での燃焼後にどのようになるかなど
について述べる。

1.過剰アルカリ触媒法などによる燃料製造技術
2.脂肪酸組成などの燃料性状
3.汎用ディーゼル機関における燃焼および排気特性
4.燃料中およびエンジン燃焼後のホルボールエステル
5.今後の展開

講師プロフィール
1988年 北海道大学 大学院工学研究科 博士後期課程修了(工学博士)
1988年 京都大学 工学部 助手
1994年 同大学院工学研究科 講師
1995年 滋賀県立大学 工学部 助教授
2001年 マサチューセッツ工科大学 客員研究員
2002年 滋賀県立大学 工学部 教授
受賞
1993年 日本機械学会論文賞受賞
2002年 日本ウォータージェット学会論文賞受賞
2007年 日本機械学会関西支部貢献賞受賞
2009年 日本油化学会オレオサイエンス賞受賞
その他活動
・農水省農業資材審議会機械化分科会専門委員
・兵庫県環境審議会大気環境部会特別委員
・バイオマス利活用技術情報提供検討委員会専門部会委員長
・全国バイオディーゼル燃料利用推進協議会指針等策定委員会副委員長/技術委員会委員長など
著書
・「バイオディーゼル〜天ぷら鍋から燃料タンクへ〜」東京図書出版会ほか多数



●演 題  第2講 ジャトロファの細胞培養技術と高品質バイオディーゼル燃料の連続製造技術

●時 間11:35〜12:35

●講 師  東北大学 大学院工学研究科 化学工学専攻
      准教授 北川 尚美

●内 容
ジャトロファの細胞培養技術として、細胞の誘導法、細胞の増殖や油脂生産挙動を紹介する。また、ジャトロファ油のバイオディーゼル燃料化技術として、原料の前処理、副生物の除去処理なしに高品質燃料を連続製造可能なイオン交換樹脂法を紹介する。
本製造法の特長は、1)濾過以外の原料油の前処理が不要、2)アルコール過剰添加不要(油脂1モルに対して3モルのみ)、3)穏やかな反応条件(大気圧下、50℃)、4)遊離脂肪酸と油脂をどちらも100%燃料化可能、5)副生する水やグリセリン、油の色素を反応と同時に除去可能、6)流出物がそのまま JIS規格を満足、というものである。

1.ジャトロファ細胞の誘導法
2.ジャトロファ細胞の増殖と油脂生産挙動
3.現行製造法の問題点
4.イオン交換樹脂法の特長
5.ジャトロファ粗油を原料とした燃料連続製造実験結果
6.製造燃料の品質評価結果

<昼休憩12:35〜13:35>



●演 題 第3講 ジャトロファの栽培とその安全性

●時 間13:35〜14:35

●講 師 首都大学東京 都市教養学部 理工学系 生命科学コース
     教授 小柴 共一

●内 容
ジャトロファは、南アメリカ原産のトウダイグサ科の低木である。その種子に多量の油を含むことから、非食用のバイオ燃料として注目を集めてきた。現在、原油価格が一時より値下がりしたことから注目度はいくぶん低下したが、将来的には植物由来のエネルギー源が必須であることは言うまでもない。
ジャトロファの栽培には高温が必要であるが、国内、特に島嶼を含む東京地域での栽培の可能性を調べるための実験を行った。
都内、大島では、多少の例外を除いて冬を越せなかったが、八丈島、小笠原では栽培可能と考えている。ジャトロファには、ホルボールエステルが含まれ、発がん性を示す。精製ホルボールエステルはマウスに対して、30 mg/kg 程度のLD50値を示し、安全性の配慮が必要である。

1.フィリピンにおけるジャトロファ栽培、およびディーゼル油生成過程の視察
2.大学キャンパス(八王子南大沢;温室、室外)でのジャトロファの種子、および挿木からの栽培
3.都区内(夢の島公園)、島嶼地域でのジャトロファ栽培の試み
4.国内外でのジャトロファの栽培の現状
5.ジャトロファの安全性
6.シナアブラギリ利用の可能性

講師プロフィール
1974年 北海道大学理学部植物学科卒業
1976年 東京都立大学大学院理学研究科修士課程修了
1978年 東京都立大学大学院理学研究科博士課程修了(理学博士)

職 歴  1978年 東京都立大学理学部助手
     1986年 海外特別研究員(米ワシントン大学医学部)
     1998年 東京都立大学理学研究科生物科学専攻助教授
     2002年 東京都立大学理学研究科生物科学専攻教授
     2005年 首都大学東京理工学研究科生命科学専攻教授
その他活動
  日本学術振興会 専門委員
  日本植物生理学会 評議員
  植物化学調節学会 評議員
  公立大学法人首都大学東京 産学公連携センター 副センター長

著書 『新しい植物ホルモンの科学(第2版)』 小柴共一・神谷勇治編 講談社(2010)
  『植物ホルモンの分子細胞生物学』 小柴共一・神谷勇治編 講談社(2006) 他
受賞   2005年 日本植物生長調節学会 学会賞



●演 題 第4講 改良型ジャトロファ開発のための分子生物学的研究の現状

●時 間14:40〜15:40

●講 師 大阪大学 大学院工学研究科 生命環境工学(住友電工) 
     寄附講座准教授 柴垣 奈佳子

●内 容
本セミナーでは、環境適応型のバイオ燃料植物として世界で注目を集めているジャトロファの植物としての性能を明らかにするために、世界で取り組まれている植物科学研究の最先端の成果を広くとりまとめ、講演者の大阪大学の研究室で取り組んできた、ゲノム解読、遺伝子発現・代謝産物蓄積の解析などの結果を中心に紹介する。

1.ジャトロファの生理学的研究-乾燥耐性を中心に
2.ジャトロファの遺伝学的研究-ゲノム解読から分かったこと
3.ジャトロファの分子育種-分子育種のターゲット、形質転換方法とその課題
講師プロフィール
2001年 東京大学大学院農学生命科学研究科 博士課程修了
2001年 米国スタンフォード大学 カーネギー研究所 博士研究員
2008年 米国エネルギー省・ローレンスバークレー国立研究所 Joint BioEnergy Institute 上級研究員
2008年 大阪大学大学院工学研究科 生命環境工学(住友電工)寄附講座准教授

<休憩15:40〜15:55>



●演 題 第5講 バイオディーゼル燃料としてのジャトロファ油の経済性評価

●時 間15:55〜16:55

●講 師 財団法人電力中央研究所 社会経済研究所 
     上席研究員 井内 正直

●内 容
中南米原産の落葉樹であるジャトロファは、種子に油分が大量に含まれていることから、軽油代替のバイオ燃料として注目されている。2015年の栽培面積は現在の約10倍に拡大すると予測されているが、本格的な栽培は始まったばかりで、地域の実情に即したバイオ燃料としての有望性については十分に
検討されていない。
本セミナーでは、ジャトロファの栽培適地が多いと言われているインドネシア(ロンボク島)を対象として、プランテーション栽培をした場合での、ジャトロファ油の経済性を評価した結果について報告する。

1.ジャトロファ栽培の最新動向
2.持続可能性条件によるジャトロファ栽培適地
3.ジャトロファ油の製造量推計
4.ジャトロファ油の経済性評価

17:00 終了

【登録日】2011.02.04

登録者情報

【登録日】 2011.02.04

【登録者】&Tech

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