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イベント情報ジャトロファ利用における最新燃料ビジネス動向

ジャトロファ利用における最新燃料ビジネス動向

【カテゴリ】 エネルギー バイオマス

【開催日】2011.07.28

【開催地】東京都


◆講師
第1部 バイオ・アグリ株式会社 代表取締役 梶浦 唯乗 氏
第2部 日本バイオ・エネルギー 海外事業部 廿日出 津海雄 氏
第3部 千葉バイオ・エネルギー協同組合 理事長 中川 謙 氏
第4部 静岡大学 工学部 物質工学科 准教授 松田 智 氏

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第1講 ジャトロファ栽培事業における国内外の現状と大規模栽培の可能性
【13:00〜14:15】

【講演趣旨】
ジャトロファは、非食用・耐候性など優れた性質を持つエネルギー代替作物である。
ジャトロファは現在、世界では関連企業の一部が、上場をはたしており、バイオ燃料に
おいて最も注目されていると言っても過言ではない。
本セミナーでは、国内外のジャトロファ栽培事業を開設し、大規模栽培の可能性、
低コストバイオ燃料の安定供給とCO2の削減を計っている。
1.なぜジャトロファか
2.ジャトロファ栽培について
 ・中国貴州省での栽培
 ・国内南房総(白浜)での栽培
 ・カンボジアでの栽培
3.ジャトロファ大規模栽培の可能性について
4.搾油工場と油脂品質
5.ジャトロファ残渣も利用方法
講師プロフィール
東京農業大学卒、植物遺伝育種学専攻



第2講 ミャンマーにおけるジャトロファバイオ燃料開発
【14:25〜15:25】

【講演趣旨】
ミャンマー政府は、国内でバイオディーゼルを生産することで軽油の輸入を抑制することを
目指し、2006〜2008年の3年間でほぼ200万haの植林を実施した。しかし栽培方法、品種の
選定などでは十分な事前の検討・研究はなされていなかったため、生産性の低さや植林後に
成長・結実しないなどの課題も多い。しかし全国的に植林を実施したため、ジャトロファ
種子の供給能力という点では、ミャンマーは世界でもトップ・レベルに位置するようになった。
ただし、種子の買上げや搾油・精製など下流の取り組みはなかなか進まず、植林の後なかば
放置状態になっていた。
そのため当社は、現地の農業省と協力し技術・知識の普及を進めるとともに、現地の民間企業と
合弁会社を設立し全国的な種子の買取りのネットワークを整備し搾油工場を建設することで、
サプライチェーンの構築を進めてきた。
1.ミャンマーのバイオ燃料開発の背景
2.ミャンマー政府のバイオ燃料への取り組み
3.ミャンマーにおける民間企業のバイオ取り組み
4.今後の課題と展望
5.当社(JBEDC)の取り組み
講師プロフィール
2007年 東京農工大学 連合農学研究科 博士課程修了 農学博士(農業経済学)
(株)日本開発政策研究所のコンサルタントを経て、現在に至る。
ミャンマー、カンボジア、ラオス、ベトナム、スリランカなどで農業、バイオ燃料開発に
過去10年間従事。
専門:バイオ燃料開発、農業開発



第3講 インドネシアにおけるジャトロファ作付け事業の取り組み
【15:30〜16:30】

【講演趣旨】
インドネシアにおいて、ジャトロファとは薬効を有する木として広く生息し、燃料としても
活用されてきたポピュラーな作物である。2005年頃からは、南アフリカ、インドでのバイオ
ディーゼル燃料としての活用の流れで、プランテーション化の取り組みが進み、2006年には
トヨタ、三菱の各社は大学の研究機関と連携し、ディーゼル車の走行テストを実施した。
しかし、石油取引価格の影響を受けることから、作付け、事業化に取り組んだ国内外の多くの
企業は苦戦を強いられ、ほとんどが撤退している。現在は、「儲からない」商品というこが
定着し、あきらめずに事業化に取り組んでいるのは、弊社連とD1オイルだけといわれるように
なっている。
本セミナーでは、インドネシアにおける弊社連の取り組みについて紹介する。
1.インドネシアにおけるジャトロファとは
2.インドネシア、国内外の企業、日本企業の動向
3.弊社連の事業活動の経過と現状
4.広大なジャトロファ作付け候補地
5. 弊社連の事業推進の課題と展望
講師プロフィール  
成蹊大学卒 専攻政治経済学
ネスレ日本(株)勤務
ネッスル日本労働組合本部書記長
労働組合法人日本食品フォーマル代表
NPO法人明日の生活空間を創造する会代表理事
株式会社N&K 代表取締役
PT ミッドリバーインターナショナル CEO



第4講 東南アジア各国でのジャトロファバイオ燃料の現状と問題点
【16:35〜17:35】

【講演趣旨】
タイ・フィリピン・インドネシアにおける現地調査結果を基に、東南アジア各国における
ジャトロファからのバイオ燃料製造の現状と問題点を要約して紹介する。調査した範囲では、
ジャトロファからのバイオ燃料製造は実用化の段階に達しておらず、いずれも試験的な栽培に
とどまっていた。
しかし、単位面積当りの植栽可能本数・油の収率・収穫までの所要年数・収穫までの工程と
必要労働量とコスト等について、基礎的なデータ収集は行えた。その結果を基に、ジャトロ
ファからのバイオ燃料製造に関するFS(実用可能性評価)を行った。結論的には、現地での
地産地消的な燃料としては多少の可能性があることが明らかとなった。
1.バイオ燃料についての基礎知識の復習
 ・バイオ燃料の由来
 ・カーボンニュートラルとは?
 ・バイオ燃料の特性など
2.東南アジア各国での現地調査概要
  タイ・フィリピン・インドネシアでの現地調査について
3.調査データに基づく実用可能性評価
 ・燃料油の収穫可能量と所要面積
 ・収穫までのエネルギー消費から見たエネルギー収支
 ・収穫までのコスト分析と単価試算
4.困難を克服するための試みの紹介

講師プロフィール  
1978年 京都大学 工学部 化学工学科 卒業
1983年 東京工業大学 大学院総合理工学研究科 化学環境工学専攻 博士課程修了 工学博士
東京工業大学資源化学研究所助手、長岡工業高等専門学校工業化学科助手・助教授を経て、
静岡大学准教授、現在に至る。
専門:化学工学、化学環境工学。
著書
・「選択のエネルギー」(1987年日刊工業新聞社)
・「廃棄物工学」(1995年培風館)
・「幻想のバイオ燃料」(2009年日刊工業新聞社)
・「幻想のバイオマスエネルギー」(2010年日刊工業新聞社)など。

【登録日】2011.06.12

登録者情報

【登録日】 2011.06.12

【登録者】&Tech

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