一般財団法人環境イノベーション情報機構
有機無機ペロブスカイト太陽電池の高効率化・界面制御とチタニア系材料の開発・要求特性

★光電変換、光センシング、産業応用範囲が広まっていくこの太陽電池の課題と将来展望は?
★チタニア層から、本研究の先端研究者が最新動向について様々な視点から解説する!
【講 師】
第1部 ペクセル・テクノロジーズ(株) 取締役 池上 和志 氏
第2部 東京大学 教養学部 特任教授 内田 聡 氏
東京大学大学院 工学系研究科・先端学際工学専攻 助教 中崎 城太郎 氏
第3部 日揮触媒化成(株) 執行役員 触媒新素材研究所長付 兼 同所新素材研究グループマネージャー 技術士(化学部門総合技術監理部門) 小柳 嗣雄 氏
【会 場】
川崎市産業振興会館 10F 第1会議室【神奈川・川崎】
【日 時】2015年6月22日(月) 11:00-16:30
【早期割引価格:1名または2名の場合】
54,000円(税込、テキスト費用を含む)
⇒6月9日以降のお申込は57,240円(税込、テキスト費用を含む) となります
詳細確認・お申込専用URL▼
http://ec.techzone.jp/products/detail.php?product_id=3964
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第1部 有機無機ペロブスカイト太陽電池の開発動向とペースト・部材への要求特性(仮)
【11:00-12:15】
講師:ペクセル・テクノロジーズ(株) 取締役 池上 和志 氏
【キーワード】
1. ペロブスカイト太陽電池
2.酸化物半導体の低温製膜法
【講演主旨】
有機無機ペロブスカイト太陽電池の作製法と、光電変換特性について解説する。 特に、この太陽電池の電流-電圧特性の測定上の課題について解説する。
【プログラム】
1.色素増感太陽電池からペロブスカイト太陽電池へ
1-1 ペロブスカイト関連化合物と太陽電池
1-2 色素増感太陽電池の構造
1-3 ペロブスカイト太陽電池は色素増感太陽電池の色素から
1-4 色素増感太陽電池の増感剤
2.なぜペロブスカイト化合物が選ばれたか
2-1 ペロブスカイト太陽電池の材料特性、構造とプロセス技術
2-2 3Dペロブスカイト化合物を増感剤とした湿式増感型太陽電池
2-3 固体型ペロブスカイト太陽電池の開発
3.ペロブスカイト太陽電池における酸化物半導体の役割
3-1 コンパクト層の製膜方法と半導体の種類(TiO2, Nb2O5, MgO, その他)
3-2 メソポーラス酸化チタン層
3-3 メソポーラス酸化アルミナ層
3-4 その他の酸化物半導体によるメソポーラス層
3-5 プラナーセル構造
4.ペロブスカイト太陽電池の産業展開
4-1 耐久性向上への課題
4-2 太陽電池、光センサーへの応用
4-3 まとめ
【質疑応答 名刺交換】
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第2部 ペロブスカイト太陽電池の結晶化学と界面エンジニアリング
【13:15-15:00】
講師: 東京大学 教養学部 特任教授 内田 聡 氏
東京大学大学院 工学系研究科・先端学際工学専攻 助教 中崎 城太郎 氏
【講演キーワード】
1.ペロブスカイト太陽電池
2.界面制御
3.低照度
【講座概要】
現在、ペロブスカイト太陽電池が大躍進を遂げている。その一番の要因は急激な効率の上昇にある。即ち、2013年5月のHOPV会議でη=15%という衝撃的なアナウンスがされてから、今日の最高値であるη=20.1%の報告に至るまで僅か18ヶ月、3.3%/Yearの伸びを示した。電解液を用いた2009年の報告から数えても、この5年7ヶ月の間に平均 2.9%/Yearで伸び続けている計算になる。これは結晶シリコンを始めとする多くの太陽電池の効率推移に対して、実に10倍近くもの速さに相当する。その一方で、本デバイスの発電原理について本質的に明らかになったサイエンスはまだ決して十分とは言えない。そこで、本講では分かっていることと分かっていないことを意識しながら現状を整理し、特に効率と耐久性の鍵となる界面のエンジニアリングに焦点を絞って概説する。
【プログラム】
1.ペロブスカイト太陽電池の結晶化学
1-1 結晶構造から見た特徴
・カチオンサイズとキャビティの制約について
・相転移とPbI6 8面体の捻れについて
・格子のミスマッチについて
・界面における中間層の導入について
1-2 X線回折パターンから見た特徴
・温度変化と構造変化について
1-3 バンド構造から見た特徴
・直接遷移性について
2.ペロブスカイト太陽電池の作製
2-1 厚みの影響
2-2 湿度の影響
2-3 TiCl4 処理
2-4 UV/O3 処理
3.ペロブスカイト太陽電池の光電変換特性評価製
3-1 I-V 曲線とヒステリシスについて
3-2 低照度特性について
【質疑応答 名刺交換】
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第3部 有機無機ペロブスカイト太陽電池用途に向けたチタニア系材料の開発
【15:15-16:30】
講師: 日揮触媒化成(株) 執行役員 触媒新素材研究所長付 兼 同所新素材研究グループマネージャー 技術士 小柳 嗣雄 氏
【講座概要】
東日本大震災以後、ベース電源としての原子力発電が停止し、その代替として老朽化の進んだミドル電源設備で高価格なLNGを購入して、フル運転を行っている。電力価格アップ問題や供給不安を生じ、原発の再稼働や国富流出などでエネルギー問題が国民の大きな関心となっている。COP21での国際的CO2削減取り決めなど、日本のエネルギー政策を根本から見直す必要性がある。一方、太陽電池などの再生エネルギー電力は2012年より住宅発電より大型発電も購入するFTT制度も開始されて、太陽光発電ビジネスの発展の姿も見えてきている。また、2016年より電力小売全面自由化も決定され、再生エネルギーは今後も増加していくと予想される。私たちが電力源を選択できる時代になっていくシナリオもかなり現実味を帯びてきているように思われる。再エネルギー拡大に重要な役割を果たす太陽電池の現状及び今後の動向について、特に発電コストと有機系太陽電池との係りについて述べていく。
【プログラム】
1.太陽電池の市場動向と有機系太陽電池の技術動向
1-1 2020年に向けた各種太陽電池のシステム原価の展望
1-2 今後の太陽電池ロードマップと有機系太陽電池の位置付け
2.ペロブスカイト太陽電池と色素増感太陽電池の違い
2-1 色素増感太陽電池の発展史とモジュール化技術
2-2 光変換効率アップの要因解析
3.ペロブスカイト太陽電池におけるチタニア材料の役割
3-1 コンパクトチタニア膜について
3-2 メソポーラスチタニア膜の機能性の違い
3-3 電子拡散性などの特性について
4.ペロブスカイト太陽電池の課題について
4-1 Pbフリーについて
4-2 安定性について
5. まとめ
【質疑応答 名刺交換】
【登録日】2015.06.16