一般財団法人環境イノベーション情報機構
レアメタル代替材料開発と削減技術の最新動向

【会 場】
ホテル機山館 地下会議室【東京都文京区】
【日 時】平成24年4月27日(金)10:00〜17:30
【参加費】
49,560円[税込・資料代含む]/1名
詳細確認・お申込専用URL▼
http://ec.techzone.jp/products/detail.php?product_id=2657
【対象】
あらゆるメーカのレアメタルを取り扱う技術者・研究者をはじめ、その安定供給を支援する商社の仕入れ担当者、また新規材料を研究開発する技術者・研究者などレアメタルに関る方全て。
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第1講 EものづくりJapanの生き残りをかけたレアメタル代替と削減技術
【10:00〜11:00】
講 師 (独)物質・材料研究機構 元素戦略センター センター長 原田 幸明 氏
【講座趣旨】
モノづくり日本にとって不可欠な、資源の供給リスクが切実な問題となっているが、この供給リスクは世界的な資源利用構造の転換点として理解すべきである。その資源リスクの本質は何か、それはどのような段階か、そしてそれに対する元素戦略はどうあるべきかについて述べる。
特に元素戦略の「減量」「代替」「循環」の中で、「代替」すなわち「普遍的にあるものを使う」は持続可能な資源利用への重要な要素である。不足物の代替という受け身的代替から、利用可能なものから戦略的資源を創出していく積極的代替へと進めていく段階に来ており、そのための科学的、技術的基礎は整いつつある。
【プログラム】
1.世界の工業素材サプライチェーンの環=日本
2.資源リスクのとらえ方
3.積極的代替に向けた新たな展開
4.素材Japanは生き残れるか
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第2講 コバルト代替超硬合金WC-FeAlの開発
【11:05〜12:05】
講 師 (独)産業技術総合研究所 サステナブルマテリアル研究部門
融合部材構造制御研究グループ グループ長 松本 章宏 氏
【講演趣旨】
コバルトはレアメタルの一つであり、超硬合金の結合相として多く用いられている。産総研では、コバルトを金属間化合物FeAlで代替した新しい超硬合金を提案し、研究を展開してきた。WC-FeAlは耐酸化性、炭素系被膜との密着性に優れるとともに、FeAlにおけるAl量を制御することにより磁性・非磁性を制御できるなどの特徴を有する。
また最近、粉末調製と焼結プロセスを適切に制御することによって、通常の真空無加圧焼結でも適度な機械的特性を確保できることを明らかにした。
本セミナーでは、WC-FeAlの開発経緯と現在の開発状況、今後の展望について紹介する。
1.開発経緯
2.WC-FeAlの機械的特性
3.WC-FeAlの機能性
4.真空無加圧焼結による作製と特性
5.今後の展開
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第3講 レアメタル不要の次世代有機EL用発光材料の開発
【13:00〜14:00】
講 師 九州大学 最先端有機光エレクトロニクス研究センター センター長/教授 安達 千波矢 氏
【講演趣旨】
ELにおいて、三重項励起状態を利用するリン光デバイスは、究極の発光効率が得られます。これは、電流励起下においては、スピン統計則に則り、一重項励起子と三重項励起子が1:3の割合で生成され、さらに一重項準位から三重項準位への項間交差(ISC)が100%の確率で生じるためです。
このように、リン光デバイスは優れたEL性能を有することから、従来の蛍光性発光材料に代わり、有機ELの基幹発光材料となっています。このような優れた発光特性を有するものの、高電流密度領域では、発光効率が急激に減少するTriplet-Triplet Annihilation(TTA)やTriplet-Polaron Annihilation(TPA)などの励起子失活の発生や、化合物がIr/Pt/Osなどの貴金属を含有する有機金属化合物に限定されているなどの問題点があり、新材料の開発が期待されています。
本セミナーでは、有機ELの発光材料の現状について概観した後、蛍光材料の励起子生成効率を、熱活性遅延蛍光(TADF)により上昇させる、新しいEL発光機構の可能性ついて解説いたします。
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第4講 有機中性ラジカルの基礎物性とコバルトフリー高性能Liイオン電池への応用
【14:05〜15:05】
第4部 大阪大学 大学院理学研究科 化学専攻 准教授 森田 靖 氏
【講演趣旨】
放電容量が大きく安全な2次電池に対する要求が高まっている。最も広く普及しているLiイオン電池は酸化物無機材料を使用していることから、過充電による酸素ガス発生の可能性を本質的に排除できない。また、Liイオン電池の約9割に使用されているコバルトは希少元素であり、「元素危機」として大きな懸案事項になっている。有機物が蓄電の主役となる新型の蓄電デバイスの活躍の場は、基礎科学的にも産業応用的にも急速に近づきつつある。
本セミナーでは、有機中性ラジカルを用いることで実現したコバルトフリーの高性能Liイオン電池(分子スピン電池)の設計・性質について、鍵材料となる空気中でも安定な有機中性ラジカルの基礎から紹介する。
【プログラム】
1.安定有機中性ラジカルとは
2.安定化のための分子設計
3.安定有機中性ラジカルの種類、電子構造、結晶構造、酸化還元特性、動的電子スピン物性
4.有機化合物を正極活物質に用いたLiイオン電池
5.多段階の酸化還元能を活用したLiイオン電池
6.安定有機中性ラジカルを正極活物質に用いた2次電池(分子スピン電池)の設計と電池特性
7.分子スピン電池の課題と将来展望
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第5講 凍結鋳型を用いた銅合金鋳造プロセスによる銅・ビスマスの省使用化技術
【15:20〜16:20】
講 師 (独)産業技術総合研究所 サステナブルマテリアル研究部門
凝固プロセス研究グループ 凝固プロセス研究グループ長 多田 周二 氏
【講演趣旨】
銅は、現在レアメタルに分類されていないが、需給バランスを考えるとその希少性が高まっており、将来にわたる安定供給には大きな不安がある。また、ビスマスは、毒性が懸念される鉛の代替として近年急速に需要が拡大しており、地域偏在性の問題もあって資源の確保が課題となっている。
本セミナーでは、銅およびビスマスの需給動向を踏まえながら、それらの消費量削減が期待できる新しい鋳造プロセスについて紹介する。凍結させることにより造型した鋳型を利用するこの鋳造プロセスについて、その技術的な優位性や産業上の利点を述べる。
また、本技術の普及にへ向けた課題やビジネスモデルについても言及する。
【プログラム】
1.銅およびビスマスの需給動向
2.青銅合金の鉛フリー化
3.凍結鋳型による鋳造の利点
4.凍結鋳型の特徴
5.凍結鋳型鋳造プロセスの実用化に向けて
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第6講 高性能ネオジム磁石のレアメタル使用量削減のための界面制御技術
【16:25〜17:25】
講 師 山形大学 大学院理工学研究科 教授 加藤 宏朗 氏
【講演趣旨】
最強の永久磁石であるネオジム磁石は、高性能モータ等幅広い分野で活躍している。特に最近では、ハイブリッドカー(HV)の駆動用大型モータにおけるキーマテリアルとして注目されている。このHV用モータでは動作環境が200℃以上になるため、高い保磁力が必要とされる。このため、現在出荷されているHV用ネオジム磁石では、重希土類元素であるDyを添加している。
ところがDyは資源的に希少なレアメタルであり、その生産国が中国に限られているという重大な問題がある。そのため、省Dyで高耐熱性をもつネオジム磁石を開発することが強く望まれている。
本セミナーでは、ネオジム磁石の界面構造を制御することで磁化反転核の生成を抑制し、保磁力を高める技術について、最新の研究動向を紹介する。
【プログラム】
1.ネオジム磁石の基礎知識〜現状と問題点の整理〜
2.強磁場プロセスによる界面制御
3.薄膜プロセスによる界面制御
4.交換結合ナノコンポジット磁石における界面制御
【登録日】2012.03.08