一般財団法人 環境イノベーション情報機構

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わたしたちのごみは?

びんのリサイクル

ガラスのびんはリサイクルの分類で2つに分けられます。
リターナブルびんとワンウェイびんです。
リターナブルびんは、ビールびん、一升びん(1.8リットルびん)、牛乳びんなどの、洗って何度も繰り返し使われるびんです。
ワンウェイびんは一回だけしか使われない、使い捨てのびんです。
日本では、昔からリターナブルびんのシステムが定着していますが、人々の生活の変化に伴い最近はリターナブルびんが減り、ワンウェイびんが増える傾向にあります。


リターナブルびんのリサイクルの流れ

リターナブルびんは酒屋さんや集団回収、資源ごみなどで回収されると、「びん商」が引き取り洗って分類します。
それを飲み物の会社であるボトラーに納めると、そこで飲み物を詰め再び製品として出荷されます。
ビールびんはビール・メーカが所有するものなのでビールにしか使われませんが、一升びんなどは日本酒メーカのものでないので、日本酒に使われたり醤油に使われたりします。
このように洗って繰り返し使われる(再使用と言います)リターナブルびんは、資源を余計に使うことなく、リサイクルの原点といえます。

ワンウェイびんのリサイクルの流れ

ワンウェイびんは資源ごみや集団回収または酒屋さんなどで回収されると、カレット業者が無色、茶、緑などの色別に分類し、洗って異物を除いてから細かく砕きます。
この砕かれたガラスをカレットと呼びます。製びん工場ではカレットを原料として再びガラスびんを製造し、ボトラーで中身を詰めて新たな製品に生まれ変わります。
このようにワンウェイびんはカレットとなりガラスの原料として再利用されます。
カレットは、ガラスびんになるだけでなく、道路舗装のアスファルトに混入されたり、建築用断熱材(グラスウール)、歩道用のタイルなどの用途にも使われています。

リターナブルびんの使用量と回収量

表は1997年の1年間にリターナブルびんが使用された本数と回収された本数を示します。回収率はその割合です。

回収率 =(回収びん本数÷使用本数)× 100

ビールびんの回収は99%にもなります。
大びんの場合廃棄されるまでに大体24回ほど使うことができるそうです。
ビールびんは、まさにリサイクルの王様です。

一升びん 酒中・小びん ビールびん 飲料水びん 調味料びん 牛乳びん
使用量 588 664 4,186 3,291 1,052 2,675
回収量 525 33 4,156 362 9 2,589
回収率 89% 5% 99% 11% 1% 97%

(単位:100万本)(資料:全国びん商連合会)

ガラスびん生産量とカレット利用率の移り変わり

(資料:日本ガラスびん協会)

なお、カレットにはワンウェイびんだけでなく使えなくなったリターナブルびんも利用されています。
ガラスびんが回収されカレットにされる割合(カレット利用率)を表したのが、右の図です。

カレット利用率 = (カレット使用量÷ガラスびん生産量)× 100

1999年には78.6%となっています。
もっとガラスびん回収を進めると、資源の節約、製造に使われるエネルギーの節約になるうえ、ごみが減ります。


ガラスびんのリサイクルを進めよう

資源を守り、ごみを減らすためにガラスびんのリサイクルを進めましょう。
次の注意を守って、ガラスびんを回収に出してください。

  1. 空きびんのキャップをはずしてください。
  2. 中をさっと洗ってください。
  3. ルールに従って正しく分別して出してください。(市町村によっては色分けするところもあります。)
  4. 空きびん以外のもの(コップ、蛍光灯、他)は一緒に出さないで下さい。

なお、ラベルや外れにくいキャップ、中栓は無理に除こうとすると危険な場合もありますので、つけたままでもかまいません。

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