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環境Q&A

光合成以外のCO2の収集・処理方法教えてください? 

登録日: 2005年08月13日 最終回答日:2005年08月22日 地球環境 地球温暖化

No.11950 2005-08-13 05:07:48 松つあん

二酸化炭素等の温室効果ガスが大量に大気中に排出されているため、地球温暖化という現象が生じていると言われてますが、植物の光合成以外に大気中のCO2を収集・処理する方法はないのでしょうか?ご教示頂ければ存じます。
(化学的にでも、物理的にでも)

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No.11955 【A-1】

Re:光合成以外のCO2の収集・処理方法教えてください?

2005-08-13 14:10:32 コロ

 ご存知かもしれませんが、植物に期待される二酸化炭素の吸収・固定の主な働きは、光合成よりも、樹木が生長の過程で自らの体内へ炭素として固定することです。当然、生長が鈍ると炭素を固定する量も少なくなります。植えっぱなしではなく、伐採し木材として使用し、また植林し、きちんと手を入れることが必要であると言われています。
 植物以外では、海底深く沈めてしまうという構想があるとか聞いたような気がします。

No.11956 【A-2】

Re:光合成以外のCO2の収集・処理方法教えてください?

2005-08-13 15:13:39 竹ちゃん

カキ、ホタテ、アサリ、ハマグリの貝殻にカルシウムと一緒に固定するというのはいかがですか。水の中から減った分だけ大気から水中へ移行して減少すると思います。おいしい食材確保と一石二鳥だと思いますが。

No.11957 【A-3】

Re:光合成以外のCO2の収集・処理方法教えてください?

2005-08-13 16:00:59 無鉄砲

財団法人地球環境産業技術研究機構(RITE)が平成17年3月に二酸化炭素固定化・有効利用技術戦略マップをまとめています。http://www.rite.or.jp/Japanese/kenki/koubo/map/road-map2.pdf

削減ポテンシャル・コスト両面から有効な技術群で、導入に向けた取組が進められる技術として、
●海洋隔離技術
●地中貯留技術
●二酸化炭素の分離回収技術
●大規模植林による地上隔離技術
また、削減ポテンシャル・コスト両面から可能性があり、更なる検討が進められるべき技術として、
●その他の地中貯留新技術(蛇紋岩体・高温岩体への貯留、海底下ハイドレート貯留)
●炭酸塩固定化技術
が挙げられています。
詳しくは、上記技術戦略マップを御覧ください。

No.11971 【A-4】

Re:光合成以外のCO2の収集・処理方法教えてください?

2005-08-15 14:34:30 オキシダント

コロさんの回答

>植物に期待される二酸化炭素の吸収・固定の主な働きは、光合成よりも、樹木が生長の過程で自らの体内へ炭素として固定することです。>
って意味不明ですね。

「光合成」と「樹木が生長の過程で自らの体内へ炭素として固定すること」は並列の関係ではなく、光合成で固定されたCO2(糖)がセルロースとかリグニンなどの形で植物体を形成するのだと思いますが…
ですから、対立する関係ではありません。

たぶん、光合成がコスト的、エネルギー的に採用できる唯一のCO2固定法だと思います。人為的にエネルギーを消費してCO2を固定することは、過去の光合成の遺物(原油)を使って、CO2を放出することに他なりませんから。
よく物質収支を考えて見て下さい。

No.11975 【A-5】

Re:光合成以外のCO2の収集・処理方法教えてください?

2005-08-16 01:30:16 さといも

竹ちゃんさんの、

>カキ、ホタテ、アサリ、ハマグリの貝殻にカルシウムと一緒に固定するというのはいかがですか。

これはアルカリポンプといいます。
しかし不思議に思われるかもしれませんが、
アルカリポンプによって炭酸カルシウムが生成されると、
(詳しい説明は省きますが)化学平衡の関係で大気中のCO2濃度は上昇してしまいます。

現在考えられていることについては無鉄砲さんのリンクに記されている通りだと思いますが、オキシダントさんの

>たぶん、光合成がコスト的、エネルギー的に採用できる唯一のCO2固定法だと思います。

これはどうなのでしょう。
光合成がベストであることは確かだと思いますが、これだけでは難しいのではないでしょうか。
もちろんどの程度までCO2を回収するかという問題もありますが、
世界人口が現在で60億を超え、今後も増えていくとされている中で、
CO2を固定するのに十分な土地の供給、ならびに人口を支えるための森林資源の供給が
十分に行われなければならないわけですし。

>人為的にエネルギーを消費してCO2を固定することは、過去の光合成の遺物(原油)を使って、
>CO2を放出することに他なりませんから。

それもそうですが、消費したエネルギーによって発生したCO2よりも多くのCO2を固定すれば、
CO2固定の収支はプラスになります。
また、原子力や再生エネルギーなどをうまく利用すれば大きな収支を得ることも難しくはないかもしれません。

ただ、例えば海洋隔離というのは深層水にCO2を溶かしこむわけですが、海水は常に循環しているために、
やがては(1000年くらい先?)その溶かしこんだ海水が表層に現れ、CO2を放出することになります。
いわゆる延命策ですね。

No.11980 【A-6】

Re:光合成以外のCO2の収集・処理方法教えてください?

2005-08-16 20:41:40 万田力

 割り込み質問、お許し下さい。

 さといもさん、

> アルカリポンプによって炭酸カルシウムが生成されると、(詳しい説明は省きますが)化学平衡の関係で大気中のCO2濃度は上昇してしまいます。

に関して、省かれた説明の内容が分かるような資料がありましたならご紹介下さい。

No.11982 【A-7】

Re:光合成以外のCO2の収集・処理方法教えてください?

2005-08-16 23:54:42 カンカン

面白い議論が盛り上がっていますね。

CO2増加問題は理解していますが、一方CO2増加と地球温暖化の関係は仮説に過ぎない、などという議論も頭をかすめたりして、あまりCO2だけに捕らわれすぎるのは、本質を見誤る可能性も感じています。

ちょっと飛躍しますが、最近の原油高を見てください。中国・インドを始めとするBRICsの工業的発展が原因なのか、実は投機家の資金流入によるバブルなのかは知りませんが、今後新興国の工業発展に伴い、エネルギー・資源が不足するのは間違いない傾向のように思います。
その意味で、単なるCO2固定に関する議論と言うのは、やや近視眼的に思われるところがあります。

それにしても不思議なのは、これだけ多量の炭素を地中に固定する前の原始地球は、きっと二酸化炭素(またはもっと悪いことにメタンガス?)の大気で満たされていたかもしれないのに、どうして金星のように灼熱の惑星たることをまぬがれたのか。灼熱どころか、スノーボール・アース(全球凍結)の時代があったとの説も聞きます。CO2はキーワードとして意識しつつも、その背景にある、地球全体のエネルギーバランス、あるいは環境バランスを如何に取っていくかという視点無しには、議論が空虚に響く気もしています。我々の歴史は高々千年程度ですからね。

この数百万年?の間にも、地球環境は意外とドラスティックに変化しているものだという印象があります。いっそ地球環境の変化をGivenとして、その中で何を守るか、何を諦めるか、(人類としてのIdentityと日本人としてのIdentityのどちらを重視するかの問題にもなりますが)合理的で冷徹な取捨選択に基づく戦略が求められているのかも知れません。
合理的で冷徹な某超大国は、やはりそういう視点で行動しているのかな、という気もしてきます。

まとまりが無くてすみませんが、
@CO2だけではなくもっと大局的なエネルギーバランスの視点が必要
A新興国の発展に伴う急激なエネルギー・資源需要増大への対応の方がより重要な問題ではないのか?CO2の固定だけにとらわれている場合か?
B地球環境の変化がもはや避けられないものであるという仮説に立った際に、日本人として、あるいは人類として、取るべき戦略は何か?このようなシビアな戦略論で、某超大国の遥か後塵を拝していることは無いか?
 ・・・・といったあたりが論点でしょうか。

大幅な脱線失礼致しました。

No.11983 【A-8】

Re:光合成以外のCO2の収集・処理方法教えてください?

2005-08-17 02:48:52 さといも

>万田力さん

残念ながらWEB上で詳しく説明しているものは見当たりませんでしたが、

http://www.kaichurinn.com/syosekiannrnai.htm

ここにある「地球温暖化と海」という本になら、
詳しく説明が記されているかもしれません(読んだことがあるわけではないので保障できませんが)。

>カンカンさん

非常に面白い視点だと思います。
常に地球全体の流れ(エネルギー、物質etc...)を把握していないと、
確かに無意味な議論、無意味な対策になりかねませんよね。
まあ、Aについては懸念される必要はないかと思いますが‥‥。

>これだけ多量の炭素を地中に固定する前の原始地球は

原始地球は確かにCO2の濃度がかなり高かったようですね(私の記憶が正しければ)。
その中で生命が誕生し、その生命が光合成でCO2を吸収し、
酸素を放出して現在の大気が出来上がったとされています。
「これだけ多量の炭素」が何を意味しているのかちょっとわからないのですが、
もともと炭素原子の大部分は地殻中に存在していますし、
化石燃料となり今現在まさに人間が大量放出している炭素の量というのは、
地球全体に存在する炭素の量からすれば微々たるものです。
その放出した炭素が地球温暖化を招くというのですから、
地球というのは実に絶妙なバランスで存在しているのだなあと感じますね。

これもまたずれてしまいました。ご容赦を。

No.12006 【A-9】

Re:光合成以外のCO2の収集・処理方法教えてください?

2005-08-18 21:15:32 無鉄砲

 現在、人類は、結局は農業に依存した経済社会という枠組みの中で、とりあえず「人類の活動に起因する地球温暖化」という仮説を採用して行動を決定しようとしています。
 短期的に、大気中の二酸化炭素濃度の上昇と気候の変動の増加が観測されていて、後者による農業生産の減少が懸念されていますので、対応策の一つとして、大気中の二酸化炭素濃度を増加させないための技術の開発に投資するというのはあり得る話だと思います。
 ただ、開発された技術を実際に使うことへの投資には、別の意志決定が必要ですし、適用したら本当に大気中の二酸化炭素濃度の増加が止まるか、濃度増加が止まったら、これ以上気候の変動が増加しなくなるのか、やってみなければ誰にも分からないのです。

No.12047 【A-10】

Re:光合成以外のCO2の収集・処理方法教えてください?

2005-08-22 13:06:54 行政書士001

>二酸化炭素に限りますが、低温圧縮してドライアイスにして、海中投棄は聞いたことがあります。

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